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産褥精神障害 |
概要 |
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- 産褥期の精神障害はマタニティ・ブルーズ、産褥期うつ病、産褥精神病に大別される。
- マタニティ・ブルーズは分娩後3〜10日頃に発症し、一過性で短期間に改善する軽度のうつ状態をという。薬物治療は行なわない。
- 産褥期うつ病は一般のうつ病より長期化しやすく、育児の障害が問題になる。重症では自殺念慮、殺児念慮があり、入院管理が必要になる。
- 産褥精神病は新生児に対する妄想や不安を訴え、幻聴、幻覚、幻視、興奮、錯乱などをきたす。自殺は少ないが、殺児念慮を持つことがある。
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リスクサイン |
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リスク1:気分の低下.涙もろさ.不眠.
リスク2:妄想.幻聴.幻覚.幻視.興奮.錯乱.
リスク3:自殺念慮.殺児念慮. |
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産褥看護ポイント |
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- マタニティ・ブルーズ
- 最も多く遭遇する疾患はマタニティ・ブルーズである。
- 一過性の疾患で必ず改善することを説明する。この説明は褥婦のみならずその家族にも行なう。中には偏見をもち、後の育児や家庭生活に影響を及ぼすこともある。
- 無理に褥婦の気分を高める必要はなく、話をよく聞き、指導(授乳、沐浴など)も褥婦のペースにまかせる。達成できないものについては、後日あらためて指導するか、家族にアドバイスしても良い。
- 産褥期うつ病、産褥精神病
- 精神疾患をもつ褥婦と接する場合、特別な意識を持つ必要はない。よく話を聞いて、誠実に対応するという点では、他の疾病を持つ褥婦と同じである。
- のんき、根気、元気を指導指針に掲げ対応する専門施設もあり、その対応には忍耐がいる。
- 対応のポイントは、対話の進行を焦らず、まず待つこと、次に、もうひとつ待つこと、そして、肯定的に話し、些細なこともほめる。
- 患者は集中力が落ちており、話は友人同士で使うような単純、明快な言葉で、抽象表現や前置きはおかないようにする。
- 家族へのサポート
- 精神疾患をもつ褥婦では、家族へのアドバイスが重要になる。
- 家族は患者を抱えることで大変な思いをしている一方、褥婦にとっても家族が負担になることがあり、双方に悪循環になっていることがある。
- こうした場合、家族の対応技術を高める必要がある。
- 回復には時間がかかること、悪いところばかりを見ず、良いことをほめること、子ども扱いせず、無理のない約束をつくることなどをアドバイスし、家族自身も自分の時間を大切にするよう説明する。
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病態生理 |
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産褥期は精神的に不安定になる。この時期の精神障害はマタニティ・ブルーズ、産褥期うつ病、産褥精神病に大別される。 |
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マタニティ・ブルーズ |
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- 概念
分娩後3〜10日頃に発症し、一過性で短期間に改善する軽度のうつ状態をマタニティ・ブルーズという。
- 頻度
褥婦の10〜50%に発症するが、欧米にくらべ本邦は低率である。
- 症状、診断
気分の低下、不安、涙もろさ、不眠など情緒および認知の障害を主体とする。産褥期精神病と異なり、興奮は認めない。
- 治療
通常、薬物は用いない。一過性の症状であることを説明し、褥婦の育児への不安を取り除く。
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産褥期うつ病 |
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- 概念
分娩後1〜2ヶ月以内に発症する。一般のうつ病より長期化しやすく、育児の障害が問題になる。母子の相互関係が損なわれると、児の発育も障害される。産後1ヶ月で産婦人科への通院が終わるため、その後の発症が見過ごされ、発見が遅れることが多い。
- 頻度
入院を要する重症例は、褥婦の0.1〜0.3%程度であるが、軽症を含めた場合10〜15%とマタニティ・ブルーズ同様高率になる。
- 症状
1) 軽症:気分の低下、涙もろさ、不眠、食欲低下。
2) 重症:自殺念慮、殺児念慮。
- 治療
三環系抗うつ薬、抗不安薬を用いる。重症例は入院管理する。
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産褥精神病 |
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- 概念
ほとんどが産後1週間頃発症する。妊娠前から診断、治療されている場合は、産褥期に悪化することが多い。
- 頻度
褥婦の0.1〜0.7%。
- 症状
新生児に対する妄想や不安を訴え、幻聴、幻覚、幻視、興奮、錯乱などをきたす。自殺は少ないが、殺児念慮を持つことがある。
- 治療
専門医による抗精神薬治療が必要で、薬剤の種類や量によっては授乳を禁じる。産褥期に初発の場合は、他の時期に発症したものに比較し、速やかに症状の改善がみられる。
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