院長あいさつ

地域医療の中核病院を目指して

　2020年4月1日より日本医科大学武蔵小杉病院院長を拝命いたしました。
当院は、1937年6月に日本医科大学付属丸子病院として開設され、1963年に日本医科大学付属第二病院と改称されました。そして2006年から現在の日本医科大学武蔵小杉病院として、より地域に密着した名称になり今日を迎えております。私で第13代目の院長となります。高度・先進医療を提供する大学病院の立場を守りつつ、地域の中核病院として、その役割を果たす所存でおります。

　2021年9月1日より新病院に移転しました。病床数は372床、敷地面積は13,891平米、地上9階建ての免震構造となっております。さらに1m以上のかさ上げを施し、地震はもとより水害にも強い設計となっております。高層階の病室からは川崎フロンターレの本拠地の等々力スタジアムはもちろん、遠くに東京タワー、スカイツリーを見渡せます。内部構造では手術室には手術支援ロボットダヴィンチなど最新の医療機器を導入し、救命救急センター、集中治療室、新生児重症治療室などで高度医療を提供可能と考えております。また、新型コロナウイルス感染症に対しては、神奈川モデルにおける高度重点地域医療機関として重症患者も多く受け入れ、貢献してまいりました。
　当院は34科よりなる総合病院で、特に行政から求められている救命救急センター、集中治療室、新生児重症治療室、周産期小児医療センター、小児急病センター、認知症センターなどを有しております。また、中央手術室においては年間約4000件の全身麻酔による手術が消化器外科、脳神経外科、心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科、婦人科、乳腺外科、泌尿器科、形成外科、整形外科など幅広い領域に対して手術を行っており、診療科を横断しての広範囲な癌手術も行われております。
　医療連携室、医療福祉支援室、患者相談室、がん相談室、検査/入院説明、入院前支援室、コールセンターの7部門からなる患者支援センターを中心に、患者さんやご家族の方々とよくお話をし、患者さんの状態にあったテーラーメイド(個別化)の医療や介護が受けられるように迅速で、柔軟な対応をさせていただきたいと思っております。地域の他の病院・クリニックや介護施設と連携をさらに深め、「地域包括ケアシステム」の推進に積極的に寄与していきたいと考えております。
　日本医科大学の学是である「克己殉公」、すなわち「我が身を捨てて、広く人々のために尽くすこと」の精神に従い、全ての患者さんに対して、最善で安全な医療を提供できるように全職員が全身全霊で務めていきたいと思っております。

院長　谷合 信彦