日本医科大学呼吸ケアクリニックによる呼吸機能の総合評価/呼吸リハビリの診療内容を掲載しております。

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主な診療内容

呼吸機能の総合評価/呼吸リハビリ

特徴

私たちは1日にペットボトル(500mL)2万本分の空気を吸ったり吐いたりして呼吸をしています。吸い込んだ空気に含まれる酸素は肺内の血管に取り込まれた後心臓に入り、心臓のポンプにより全身に送られて各臓器で生きていくためのエネルギー源として利用されます。酸素は利用された後、二酸化炭素となって心臓を経由して肺に戻り、呼気とともに排出されます。この酸素と二酸化炭素の交換をするために肺は膨らんだりしぼんだりを繰り返しますが、肺は自分自身で動くことはできず肺の周りの筋肉や骨に動かされて機能しています。このため、呼吸筋とよばれる横隔膜、肋間筋、首や腹部の筋肉が重要な役割を果たしています。

私たちは日常生活において特に意識することなく呼吸をしていますが、気管支・肺などの呼吸器系や心臓・血管などの循環器系、呼吸運動を司る筋肉、骨格、神経などに支障が生じると無意識に出来ていた呼吸が出来なくなってしまいます。複雑に協調して行われる呼吸のしくみのどこに支障をきたしているのかを総合的に評価して、病気の診断、治療方針の決定、リハビリの適応など、患者さんと相談しながら診療をすすめていきます。

当クリニックでは、詳細な問診、身体診察、バイタルサイン測定(血圧、脈拍、体温、動脈血酸素飽和度測定など)、さらに必要に応じて以下のような詳しい精密検査を行っております。

【当院で行っている検査】

  • レントゲン写真
  • 呼吸機能検査(スパイロメトリー)
  • 呼吸抵抗検査(モストグラフ)
  • 気道可逆性試験
  • 呼気一酸化窒素(NO)濃度測定
  • 呼気一酸化炭素(CO)濃度測定 (禁煙外来)
  • 血液検査(緊急採血、精密項目)
  • 病原菌迅速診断検査(インフルエンザ、肺炎球菌、レジオネラ、マイコプラズマ、溶連菌)
  • 喀たん検査(病原菌培養、PCR、好酸球数、細胞診)
  • 動脈血ガス分析
  • 心電図
  • 動脈硬化の評価:頸動脈エコー、ABI(足関節上腕血圧比)、PWV(脈波伝播速度検査)
  • 運動負荷試験(6分間歩行テスト)
  • 体成分分析(インボディ):体水分、体脂肪、筋肉量、タンパク、ミネラルなど体を構成する基本成分を分析
  • CT検査*
  • 肺気腫の定量的解析*:CTを用いた低吸収領域(low attenuation area;LAA)解析
  • 心臓超音波検査(エコー検査)*
  • MRI検査、PET-CT検査、内視鏡検査*
  • 簡易睡眠時無呼吸検査(睡眠時呼吸モニター、アプノモニター)
  • 精密睡眠時無呼吸検査(終夜睡眠ポリグラフィ、ポリソムノグラフィー、PSG)*

(*:近隣の連携医療機関にて実施)

呼吸リハビリについて

COPDなどの慢性的に呼吸機能が低下する疾患は、全身的な疲労、活力低下、筋力低下をもたらし、今までできていた仕事、スポーツ、趣味などが次第にできなくなるなど日常生活のさまざまな場面に影響を及ぼします。さらに身体的問題のみならず、認知機能低下、うつなどの精神・心理的問題、独居や困窮など社会的問題にも関連していきます。悪循環のサイクルを断ち切り快適な生活を送るために、呼吸リハビリテーションが有効です。

呼吸リハビリでは、肺の機能を生かす呼吸法(呼吸訓練)、気道にたまったたんを出す方法(排たん訓練)、弱った呼吸筋や四肢の筋肉を強化する運動療法、適正な栄養摂取法、日常生活動作の工夫などを習得していきます。そして呼吸障害を少しでも軽減し、病気の不安に悩まされることなく、心の健康も回復して生活を送れるようにすることを目標とします。

当クリニックではCOPDを始めとする慢性呼吸器疾患の重症度の高い患者さんに対して、最新の知見による専門性の高い医療を提供し、医師及びメディカルスタッフによる生活指導の実施等、きめ細やかな患者支援を行ってまいります。

患者さんとご家族、かかりつけ医の先生へ

当クリニックは完全予約制をとり、1回の受診で呼吸機能の総合評価ができることを最大の特徴としています。1)精密肺機能検査、2) 呼吸抵抗検査、3) 気道可逆性試験、4) レントゲン、5) 胸部CT、6) 動脈血ガス、7) 静脈採血スクリーニング、8) 6分間歩行テスト、9) 心電図、10) 体成分分析を必要に応じて1日ですべて実施し、検査結果は治療指針を含めご本人へ説明のうえ、速やかに紹介医の先生へもお戻しいたします。