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Journal of Nippon Medical School
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ArticleTitle 骨髄幹細胞を用いた細胞遺伝子治療 再生医学の臨床応用に向けて
AuthorList 右田 真1, 2, 早川 潤1, 2, 早川 真理1, 深沢 隆治1, 福永 慶隆1, 島田 隆1, 2
Affiliation 日本医科大学小児科学教室1
生化学第2教室2
Language JA
Volume 70
Issue 5
Year 2003
Page 432-435
Received
Accepted
Keywords
Abstract 骨髄には多分化能と自己複製能をもつ造血幹細胞が存在し白血球, 赤血球, 血小板といった血球細胞への増殖, 分化が営まれている. また, 以前から骨髄には血液系細胞以外の細胞の存在が知られ, 骨髄間質細胞や支持細胞 (ストローマ細胞) などと呼ばれてきた. 骨髄間質細胞は血球系細胞の増殖分化を維持するために種々の細胞増殖因子を分泌する役割を担っていることが推測されていた. 実際に培養実験によって骨髄に含まれる細胞の中に骨細胞, 軟骨細胞, 脂肪細胞へ分化しうる細胞が含まれることが証明された. 我々もマウスの実験系において, レトロウイルスベクターを用いてGreen fluorescent protein (GFP) 遺伝子でマ-キングした骨髄細胞を脳内に直接注入したところ, 一部の細胞がグリア細胞に分化することを確認した1. これらの結果は骨髄中には造血幹細胞以外にも種々の細胞に分化する能力を有する細胞が含ることを示すものであり, これらの細胞は今日, 間葉系幹細胞と呼ばれて再生医療の担い手として期待されるようになった.
そこで我々は, 骨髄幹細胞の多能性を系統的に研究するために, GFPトランスジェニックマウス由来の骨髄細胞を正常マウスに移植し骨髄細胞のみGFP陽性のモデルマウスをまず作成し2, そして再生治療における骨髄由来細胞の役割および骨髄中の間葉系細胞をキャリアーとした遺伝子治療の可能性について検討した.
Correspondence to Migita-Makoto-bmb@nms.ac.jp

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