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日本医科大学武蔵小杉病院における新型コロナウイルス感染対策

院長 谷合 信彦

 神奈川県は、特定警戒都道府県に指定され、5月10日現在、累計感染者数は1169名、死亡者53名にのぼっております。これは東京都の感染者数4868名、死亡者171名を筆頭に、大阪、神奈川と全国で3番目にあたる症例数であります。県では感染症対策医療提供体制「神奈川モデル」を構築し、中等症患者以上の患者様を「重点医療機関」である感染指定病院に集約して、治療を行っています。
 一方当院は、感染症指定病院ではありませんので、治療が必要と判断した方々のうち、新型コロナウイルス感染症を疑う症例には、即日PCR検査を実施し、感染が確定された方は感染指定病院のご協力を賜り、速やかに転院加療をお願いしております。5月23日現在、当院ではPCR検査を175名に対して施行し、うち陽性者は5名(4.3%、外来2名/入院3名(前日緊急搬送された患者))でした。
 また当院は川崎市救急指定病院です。現在、感染症指定医療機関に過大な負荷がかかっている状態ですので、川崎市中部医療圏の救急診療体制の維持は当院の責務と考えております。どんな患者に対しても、まずは迅速な診断と初療のために救急車の受け入れは積極的に行ってまいります。
 一方、当院は地域の中核病院としての使命も担っております。通常の診療、さらに癌や心大血管疾患などの検査・手術は今まで通り行っていく方針でおります。幸いなことに、当院では、入院中の患者、職員などに新規コロナウイルス感染者はでておりません。このため現在、以下のように徹底した院内感染対策を行っております。

 ・外来診療
 20202月から3月までは、発熱や上気道症状のある患者の診療は別室(陰圧室)において行ってまいりました。47日緊急事態宣言発令後からは、別館に発熱外来を設置し、一般外来者と動線が交わることなく診療できる体制といたしました。さらに、513日より簡易抗原検査を積極的に行っております。また、外来玄関でのすべての患者、家族に対して体温測定と問診にご協力をいただいておりましたが、427からサーモグラフィーを導入し、感染が疑われるような方が院内に入らないよう心がけております。

・入院診療
 現在、救命救急センターの個室6床に加え、一般病棟を一部閉鎖し、個室6床を「感染疑い症例」専用の病床とし、「疑い症例」であっても一般の患者と接触をしないようなゾーニングを行っております。各勤務帯2回エタノールの清拭等による環境消毒など院内環境整備に努めております。

・職員健康管理
 職員に対しては、毎朝の体温測定を義務づけ、外食・外出禁止の徹底、さらに発熱者には特別休暇を与え、症状のある職員及び職員家族にはPCR検査をおこなっております。

スライド1

スライド2  

川崎市コロナ件数 

武蔵小杉病院PCR件数