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ロボット支援下鼠径部ヘルニア修復術(自由診療)

鼠径(そけい)ヘルニアは、鼠径部(太ももの付け根から恥骨のあたり)の腹壁の筋膜が弱くなることによって、本来ならお腹の中にあるはずの腸の一部が、鼠径部の筋膜の間から皮膚の下へ出てくる病気です。治療法は、手術以外にありません。図2

当院では2023年5月より、鼠径ヘルニアに対して患者さんへのからだの負担が少ないといわれている従来の腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術よりも、より創部がきれいで、痛みも少なく、安全なダビンチを用いたロボット支援下での鼠径ヘルニア手術をスタートさせることになりました。

ダビンチを用いたロボット手術は3Dでの良好な視野・自由に動く多関節機能・手ぶれ防止などから、消化器癌,前立腺癌など多くの手術が保険診療となっていますが、鼠径ヘルニアでは保険診療ではなく自費(自由)診療となります。近い将来には保険適用となる予定ですが、それに先駆けて当科では自費(自由)診療にて開始しました。患者様の負担する金額は、現在保険が適用されている腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術と将来保険が適用された際に予想されるロボット手術の金額を考慮して設定しましたのでご安心ください。

鼠径ヘルニア修復術では、ヘルニアの再発率が低いこと、鼠径部の引きつれ感が少ないことから「メッシュ」という人工膜を用いた修復術が主流です。従来からの腹腔鏡下手術ではメッシュの固定に「タッカー」と呼ばれる釘のような器具で固定することがほとんどです。これによって痛み(半年以上に続く慢性疼痛など)が増す可能性があります。ロボット手術では、「タッカー」ではなく縫合糸によりメッシュ固定を行うことにより、痛みの軽減が図れる利点があります。現在行われている数多くある鼠経ヘルニア修復術の中で、ロボット支援下鼠径ヘルニア修復術は最も痛みの少ない術式です。

 ※詳細につきましては診察時に主治医とご相談ください。図1