学校法人日本医科大学 アクションプラン21:新病院建設プロジェクト

| JPN | ENG |
INTERVIEW
地域のために、未来のために
「アクションプラン21」によって誕生した新病棟。日本医科大学付属病院が今まで以上に地域に根ざした病院となるための多様な試みが行われています。それらの特徴について日本医科大学付属病院・汲田伸一郎院長がご紹介いたします。




365日・24時間、あらゆる患者様に対して“断らない病院”を貫くため、高度急性期病院としての日本医科大学付属病院は、地域との密接な連携のもと、最新の医療環境の実現を図っています。


CCM40床、CCU12床、HCU(High Care Unit)8床と、重症部門を一元化した高度救急救命センターには計60床を確保しました。院内の重症患者様と救急搬送されてきた患者様のフロアを分けたことで、合併症や感染症の恐れがある場合でも受け入れることができ、すべての三次救急に対応いたします。これにより総合診療科とあわせて24時間体制の救急対応体制が整いました。
上記の高度救急救命センター内に配置された心臓疾患系を対象とするCCUと脳卒中を対象とするSCUでは、勤務する医師が携帯端末を所有しております。
これは「心臓救急専門ホットライン」「脳卒中ホットライン」として、地域の連携病院・診療所の医師の皆様からのご連絡を24時間体制でお受けするものです。
そのため、脳卒中の患者様の場合、緊急検査専用MRI室、血栓溶解療法(t-PA静注療法)での対応も極めてスムーズです。さらに想定外の救急対応、災害医療に備えて、ヘリポートも用意いたしました。

内科的カテーテル治療と外科的手術が同室で行える最新鋭の設備を配置したハイブリッド手術室を含む、最先端の手術室22室を用意いたしました。

患者様とご家族の利便性向上のため、レストラン、カフェ、コンビニエンスストアを併設し、アメニティを充実させました。また、コンシェルジュ付きの病棟も用意いたしました。
がん診療で大きな実績を誇る当院では、組織の風通しの良さという特徴を活かした横のつながりのもと、患者様の病態に応じて、手術以外にも化学療法、放射線治療、緩和ケアなどを組み合わせた最適な集学的治療を行っていきます。また、隣接する「日本医科大学健診医療センター」(PETセンター)では月に350から400件のFDG-PET検査を受け付けておりますが、その半数はがん検診であり、しかも毎年受診されるというリピーター様が増えています。センターで発見されるがんの96%は早期がんであり、日本医科大学付属病院との連携により、迅速な治療対応が可能です。
我が身を捨てて広く人々のために尽くすこと「克己殉公」は、日本医科大学がその創立の時から今に至るまで普遍の価値として受け継いできた使命です。
 
“断らない病院”として今まで以上に地域の皆様への貢献を果たしていくことを自らに強く命じておりますが、そのためにも地域の病院・診療所との連携はさらに強化していきたいと考えています。
どうぞこれからの日本医科大学付属病院にご期待ください。
汲田 伸一郎
汲田 伸一郎  SHINICHIROU KUMITA
日本医科大学大学院臨床放射線医学分野 教授
付属病院院長・放射線科部長
昭和36年11月生まれ 東京都出身
昭和61年日本医科大学卒業。 国立循環器病センター放射線診療部レジデント、日本医科大学放射線科講師、准教授を経て、平成18年に日本医科大学放射線医学教室主任教授に就任。平成26年から平成29年まで日本医科大学付属病院副院長を務め、平成29年に日本医科大学付属病院院長に就任。現在に至る。