ホーム>お知らせ>当院における ヒト化抗ヒト可溶性アミロイドβ凝集体モノクローナル抗体「レケンビ®点滴静注」による治療

当院における ヒト化抗ヒト可溶性アミロイドβ凝集体モノクローナル抗体「レケンビ®点滴静注」による治療

アミロイドβに対する抗体という新しいメカニズムを持った、アルツハイマー病治療新薬であるレカネマブ(販売名:レケンビ®)が、2023年12月20日に発売となりました。当院でも最適使用推進ガイドラインを満たした患者さんに対して、2024年2月からレカネマブ治療を開始します。

本薬剤の使用は、厚生労働省が定めた最適使用推進ガイドラインに準拠することが求められておりますが、当院ではまず、従来からの「もの忘れ外来」および「脳神経内科新患外来」を窓口として受診していただきます。
なお、かかりつけ医からの紹介状をお持ちの方を優先して、レケンビ治療の適否について判断させていただいておりますので、ぜひかかりつけ医の先生にご相談の上、当院を受診していただければと思います。

1. スクリーニング

まず、病歴確認およびスクリーニングとしての神経心理検査 MMSEをお受けいただき、予約検査として頭部MRI(必要に応じて脳血流検査などを追加します)と、さらに詳しい神経心理検査を受けていただき、ここまでの検査の範囲で厚生労働省が定めた最適使用推進ガイドラインで求められている条件(*)をクリアしているかどうかを確認します。

(*)MMSE: 22点以上、かつ
頭部MRIでは、最適使用推進ガイドラインに記載されている以下の事項がいずれも認められないことを確認します。
(1) 5 カ所以上の脳微小出血(最大径 10 mm 以下)、(2) 最大径 10 mm 超の脳出血、(3) 脳表ヘモジデリン沈着症、(4) 血管原性脳浮腫、(5) 脳挫傷、脳軟化、動脈瘤、血管奇形又は感染病巣、(6) 多発性ラクナ梗塞、大血管支配領域の脳卒中、重度の小血管疾患又は白質疾患、(7) 占拠性病変又は脳腫瘍

2. アミロイドβ蓄積の確認

投与できる可能性がある患者さんに関しては、続いて脳内にアミロイドβが蓄積しているかどうかを確かめる検査を受けていただきます。これには、2種類の検査(アミロイドPETと脳脊髄液検査)があり、現在当院では後者の脳脊髄液検査を実施しており、一泊入院で脳脊髄液アミロイドβ42/β40などを測定しています。

なお、2024年度に当院でもアミロイドPET検査は導入予定ですが、正確な開始時期は決まっておりません。詳細が決定しましたら、HP上で報告させていただきます。

3. レカネマブ投与開始

専門医が複数名参加する会議で、全ての検査を総合的に検討し、レカネマブ(レケンビ®)の投与の対象(アルツハイマー病による軽度認知障害および軽度の認知症)に該当するか否かを判断します。投与対象となった場合、初回投与は1泊入院で、2回目以降は外来で投与を行います。初回投与時、入院していただくのは、点滴実施時の発熱や関節の痛みといったアレルギー反応が出ることが一部の方に報告されているためで、その場合は必要に応じて投薬するなどの対応をいたします。

4. レカネマブの定期投与

以後、2週間に一度来院していただき、静脈点滴で薬剤を投与します。点滴にかかる時間は1時間〜1時間半です。また、投与開始から半年程度は脳の腫れや脳の出血などの副反応を生じる可能性があるため、定期的な脳MRI検査が必要です。なお、投与期間は原則18ヶ月(1年半)です。

ご不明な点は、当院認知症疾患医療センター(直通電話 0476-99-0413)までお問い合わせください。

(2024年2月2日現在)