入院・出産について
当院での出産について(基本理念)
私達は全てのお母さんの「産む力」を大切にしていきます。
当科は、大学病院としてハイリスクな妊産婦の受け入れはもちろん、低リスクの妊産婦の方々の自然分娩のサポートをも行っています。
私達は、医療者側からの提案だけではなく、全ての妊産婦さんが、女性本来が持っている「産む力」を最大限に発揮することができるよう、外来通院時から入院中、退院後まで支援させていただきます。
特色
- 24時間母子同室、選択可能
- 陣痛室と分娩室が一体となったLDR対応
- NCPR(新生児蘇生法)講習会の開催
- 周産期急変対応シミュレーション講習会の資格所持スタッフ多数
- 万が一の超緊急切開も麻酔科・手術室との連携で10分以内
入院・出産メニュー
- 入院について
- 出産について
- 出産後について
- 分娩予約について
入院について
入院の時期
自然分娩は陣痛開始後から、帝王切開は手術の前日から入院です。
入院期間
自然分娩は「出産当日を0日」とし、産後6日目に退院となります。(経産婦さんは5日目での退院が可能です。)
帝王切開の場合は「産前1日、出産当日を0日」とし、産後7日目に退院となります。
入院部屋
3つのタイプの部屋をご用意しております。
個室 28,000円(1日)
シャワー・トイレ付です。全部で3部屋24時間母子同室ができます。
前室あり4人部屋 8,000円(1日)
1部屋ございます。日中は母子同室できます。21時からは赤ちゃんを新生児室でお預かりします。妊婦さんと同室になる場合があります。
前室なし4人部屋 7,000円(1日)
2部屋ございます。24時間母子同室、いつでも赤ちゃんのお預かりが可能です。
入院中の食事について
当院でご用意するお食事をお召し上がりください。お食事は2種類から選択できるようになっております。 妊娠28週以降の妊婦さんや産後の患者さんには15時にティーサービス(お茶とおやつ) がございます。 出産後はお祝い膳をご提供いたします。 (ただし、治療食・アレルギー対応食の患者さんには選択食やティーサービスをご提供できませんのでご了承ください)。
持参品
- 寝衣、バスタオル(レンタルあり)
- 入浴・洗面用具、下着、履物
- 分娩時の前空きのパジャマ2枚(裾が膝丈ぐらいの長いものがよい)
- 授乳用ブラジャー
- 産褥ショーツ2~3枚程度
使い捨て寝衣については、院内のセブンイレブンで販売しております。
面会時間
12:00~21:00
2階正面玄関から入り、受付で面会の手続き後、本館6階N病棟へお上がりください。
分娩当日は、家族のみ時間外の面会が可能です。
感染対策のため、15歳未満(中学生まで)は病棟内での面会はできません。
※エレベーターホールでの面会となります。
※現在、病院内面会禁止となっております。入院中の患者さん及び産まれた赤ちゃんへのご面会はできません。また、荷物もご家族が患者さんに直接お渡しすることはできません。
詳しくはホームをご覧ください。ご理解ご協力のほどお願いいたします。
産後の面会について
産後はとても疲れます。喜びでたくさんの方がご面会に来られると思いますが、その対応でも疲れてしまいます。母体がしっかり回復するように、面会はご本人への配慮をお願いいたします。
妊娠中のフォロー・カウンセリング
助産外来について
当院で妊婦健診および出産をされる方は、出産までに2回、産科病棟の助産師による保健指導外来を受診していただきます。助産師に心配事やお悩みをお話しください。妊婦さんそれぞれに合わせたご説明を行います。
安心して出産を迎えられるようにサポートしてまいります。
※現在助産外来は予約の日時にお電話で行っております。
助産外来のサポートについて
妊娠中期(妊娠16~20週の間)
- 妊娠中の過ごし方
- 母親学級、両親学級の予約
- 体重管理についてなど
妊娠後期(妊娠30~34週の間)
- 出産、育児準備の確認
- 食事内容の確認
- バースプランの確認など
助産外来日時
火・金・土曜日の9時00分~15時00分まで、1日5名までで行っております。(臨時開催もあります。)
料金は1回2,500円となります。
助産師による妊娠健診
妊娠経過が順調で医師の許可がある方は、26~28週の間の妊婦健診を助産師が行わせていただくことができます。超音波検査はありませんのでご了承ください。
料金は5,500円となります。
※妊婦健康診査受診票が使用できます。
母親学級
予約制(1回10名、両親学級は1回5組)となっております。助産外来受診時にご予約ください。
受講場所は、本館6階産科病棟内の多目的室です。
受講当日は、13時20分までに本館1階Cブロックの待合室でお待ちください。担当がお迎えに上がります。
※現在行っておりません。
栄養士による妊娠中の栄養について
場所 | 日程・時間 | 受講に適した時間 |
第1課 | 毎月第3・第4水曜日の13:30~15:30 | 妊娠16~28週 |
当院の授乳指針、母乳栄養について、病棟案内
場所 | 日程・時間 | 受講に適した時期 |
第2課 | 毎月第2月曜日と木曜日の13:30~15:30 | 妊娠27週以降 |
分娩経過について、入院準備について
場所 | 日程・時間 | 受講に適した時期 |
第3課 | 毎月第3月曜日と木曜日の13:30~15:30 | 妊娠28~32週頃 |
分娩経過について、夫の役割について、妊婦体験など
場所 | 日程・時間 | 受講に適した時期 |
両親学級 | 毎月第3土曜日、第1・4日曜日の13:30~15:30 | 妊娠34~36週 |
■注意点
- 1~3課までは、妊婦さん本人のみの参加になります。
- 両親学級は夫婦でご参加ください。
- お子様を連れての参加はできません。
出産について
出産方法
当院では自然分娩を基本としています。無痛分娩に対応しておりません。
帝王切開の場合
当院では骨盤位(逆子)、前回帝王切開については帝王切開の方針としています。
立会い出産について
両親学級を受講された後、立会い出産が可能です。
立ち合い出産は夫のみで、その他の家族の立会いは行っていませんので、あらかじめご了承ください。
当院で一度両親学級を受講していれば、2人目、3人目は受講せずに立会い出産が可能です。
※現在立ち会い出産は行っておりません。ご家族はご自宅で待機下さい。出産後に患者さん本人または医師よりご連絡いたします。
LDRについて
陣痛室と分娩室が一体になっています。
畳ではご家族でゆったり過ごすことが可能です。
赤ちゃんの管理体制
正常な赤ちゃんは、24時間母子同室できます。必要時はいつでも新生児室でお預かりします。
NICU・GCU
2018年1月1日よりNICU3床、GCU6床を開設しました。
必要時、小児科医師の立会いを行います。
赤ちゃんの状態によって、産科病棟内のNICU・GCUや小児科病棟への入院が必要になることもあります。
NCPR(新生児蘇生法普及事業)
産まれたばかりの赤ちゃんは、外の世界に慣れるまでに時間がかかることがあります。定期的な院内での勉強会や講習を行い、もしもの事態になった時もしっかり対応できるようにしております。また、ほとんどのスタッフが学会認定の講習会に参加しております。
母体の急変に対応
母体の急変にも対応できるよう、ALSOやJ-MELS、ピーシーキューブ(PC3)などの母体救命講習会に積極的に参加しております。
ALSO(Advanced Life Support in Obstetrics)
医師やその他の医療プロバイダーが、周産期救急に効果的に対処できる知識や能力を発展・維持するための教育コースです。
J-MELS
日本産婦人科医会が設立した「日本母体救命システム普及協議会(J-CIMELS)」が主催しているベーシックコースとベーシック・インストラクター講習会です。
ピーシーキューブ(Perinatal Critical Care Course)
妊産婦に起こる突然の心肺停止や急変に対して確実な初期診療や蘇生を実施することにより、ひとりでも多くの命を救いたいという想いから開発されたコースです。
院内医療連携
当院は総合病院であり、小児科・麻酔科と連携しております。24時間365日体制で、緊急の帝王切開にも対応しております。超緊急時には、帝王切開決定から赤ちゃん出生まで約10分程度での対応が可能です。
また、高度救命救急センターもあり、どんな状態にも対応します。
NMSネットワークのご案内
NMSネットワーク(Neighboring Maternity Semi-open network)
― 地域の安心・快適なお産を目指して ―
2018年1月より新病院がフルオープンし、本館6階の産科病棟にNICUが開設いたしました。産科病棟は高度救命センター、手術室、ICUと直結し、IVRセンターでは産科危機的出血に対する血管塞栓術に常時対応できる体制が整っています。こうした診療体制の拡充に伴い、地域の患者様に、より安心・より快適な周産期医療をご提供するために、周辺の連携施設との協力の下、産科セミオープンネットワークを開設しました。
セミオープンシステムとは
「妊婦健診は自宅や職場近くの通いやすいクリニック・診療所を受診し、出産は高度な設備を持つ日本医科大学付属病院で行う」というものです。
出産後について
出産に立ち会わせていただいた看護師・助産師がご入院中の担当看護師となり、ご本人に合わせた育児ができるように支援していきます。ゆっくり入院期間を過ごし、回復できるように、体調に合わせながら母乳や育児について毎日の担当看護師が説明します。赤ちゃん中心の生活に少しずつ慣れていけるようにサポートしていきます。
お母さんと話し合いながら、生活に合った育児方法を一緒に考えていきたいと思っています。
母乳育児について
母乳育児を推進しています。出産直後からお母さんの希望に合わせて母乳を吸わせることができます。お母さんの体調に合わせながら、産後当日から2日目までの間に、授乳指導として乳房の自己マッサージと授乳の仕方をお話しします。
母子同室について
24時間母子同室ができます。産後のお母さんの状況によって、いつでも新生児室で赤ちゃんをお預かりします。
分娩予約について
分娩予約の方法
妊娠15週ごろまでに一度受診し、当院で出産されることをお伝えください。
また、助産外来の予約もお取りします。その後、他院で妊婦健診を受けても大丈夫です。32~34週以降は当院で妊婦健診を受けてください。
他院で診察・健診を受けられていた方は、必ず紹介状をお持ちください。
代表的な内訳
室料差額代 |
LDR20,000円、個室28,000円、 |
分娩費用費 |
200,000円 ※時間外料金+20,000円、深夜料金は+30,000円加算されます。 |
新生児介補料 |
13,000円(1日) ※紙おむつ、洋服、ミルク、看護費等を含みます。 |
食事代 | 1食640円(保険適応の場合は1食460円) |
その他費用 |
新生児聴覚スクリーニング検査(AABR) 8,100円 |
分娩費用概算表
4人部屋 | 個室 | |
経膣分娩 | 65万~72万 | 75万~83万 |
帝王切開 | 56万~60万 | 77万~80万 |
・出産育児一時金直接支払制度を利用していただくことにより、会計は上記の金額から50万円を差し引いた金額になります。
・概算は平均入院日数を元に算出しています。(経腟分娩:7日間 帝王切開:9日間)
・上記金額には、差額室料が含まれています。
・部屋の空き状況により、ご希望の部屋タイプにお応えできないことがあります。
・診療内容、分娩時間帯により、概算は前後します。
・ハイリスクに該当する場合、入院料に加算されるため、概算金額より高くなる場合があります。
・帝王切開の概算には、保険診療分(約40万円[3割負担時の金額])が含まれます。保険診療分は限度額適用認定証を窓口にご提示して頂くことにより、自己負担額が軽減されます。自己負担額に関しては、所得ごとに異なりますのでご加入の保険者へお問い合せください。
・分娩にかかる費用についてご質問がありましたら、医事課入院係までご相談ください。
産後ケア
産後のフォロー体制
退院後1週間前後の電話訪問
入院中の担当看護師がお電話いたします。体調をお伺いするとともに、育児の不安や疑問を解決したいと思っています。
退院後1週間健診
体調や授乳状況、育児についての不安や疑問をご来院いただき、直接お会いしてお話しします。赤ちゃんの体重測定も行います。場所は本館1階女性診療科・産科外来77番診察室で行います。
産後の指導
授乳指導
赤ちゃんのお世話に必要な手技と1日の過ごし方をご説明します。(赤ちゃんの抱っこの仕方、おむつ交換の仕方、母乳の飲ませ方、ミルクの飲ませ方、排気のさせ方、自己乳房マッサージ、授乳のタイミングなど)
調乳指導
ミルクの作り方、産後の栄養について栄養士のお話があります。産後2~6日目までの火・金曜日9:30~10:30で行っております。
退院指導
産後1か月までのお母さんと赤ちゃんの過ごし方について助産師がお話しします。
産後2~6日目までの月・木曜日9:30~11:00で行っております。
沐浴指導
赤ちゃんのお風呂の入れ方について、実際にお風呂に入れながら説明します。
産後3~5日目の間、毎日13:00~14:00で行っております。
搾乳指導
乳房の状態に合わせて、2日目~6日目の間に自己搾乳方法をご説明します。乳房のケアを自己管理できるように、マッサージ方法と一緒にご説明します。
母乳外来
毎週水曜日、予約制(1日5名)で行っております。
フェイスタオル3枚、汚れてもいいTシャツ、母子手帳を持参ください。
母乳外来(60分) | 4,000円(1回) |