【2025年6月現在】

中央手術室

 日本医科大学千葉北総病院中央手術室は、中央部門として患者さんが最良の環境で24時間迅速に手術を受けられることをモットーに体制を整えています。12の手術室からなっており、年間約6000件の手術が行われています。新型コロナウイルスが流行した際にも可能な限り手術診療を行い、COVID-19に罹患した患者さんも受け入れてきました。また、2020年10月からはダビンチを導入し、ロボット支援下手術を開始しています。現在は2台のダビンチを備え、年間約300件のロボット支援下手術を行っています。また、スタンダードな開腹手術から開頭術、開心術、一般的な内視鏡手術、歯科手術などに加え、緊急症例など広い分野にわたる手術が常時行われています。これらの手術が安全・確実に施行されるようにするために、内科、外科を問わず各科の医師、麻酔科医、看護師、薬剤師、臨床工学技士が密接に協力したチーム医療で手術・麻酔診療を支えています。そして、絶えず業務内容を見直し、患者さんの安全と医療の質の向上を心掛けています。

主な設備・医療機器

 全室に高性能のHEPAフィルター装置を設け、清浄な室内環境の下での手術を提供しています。すべての麻酔器にはチャンネルモニター(心電図、パルスオキシメータ、自動血圧計、観血的動脈圧測定、筋弛緩モニター)が備えられ、必要に応じて経食道心臓エコーなどを用いて手術中のモニタリングを行いながら安全な手術・麻酔を行なっています。骨折などの手術中のレントゲン透視用の移動型Cアームシステム、各種微小血管手術や脳神経外科手術用の顕微鏡、鏡視下手術用モニターなど標準的な設備に加え、脳神経外科手術中の神経機能をモニタリングする装置なども備えています。

手術までの流れ

手術前日

 原則として、手術前日までに麻酔科術前診察(麻酔科外来)を行ないます。手術術式と患者さんの全身状態を確認し、適切な麻酔方法を決定し、それに関する説明があります。

手術当日

 病棟より中央手術室に移動します。この時、病棟の看護師が付き添います。中央手術室に入ってからは担当看護師とともに、各手術室に入り麻酔を受けることになります。

安全な手術を行うために行なっていること

氏名と生年月日の確認

 氏名の入ったリストネームバンドとカルテ、そして患者さんのお名前と生年月日の確認を行ないます。確認するタイミングは、手術室に入る前と手術室に入ってから、複数回実施します。何回か同じことをお聞きしますが、安全確保のためですので、ご了承ください。

術式・部位の確認

手術が始まる前に執刀医、麻酔科医、看護師の三者で術式・部位を確認します。

清潔な手術の管理

 すべての手術器械は、高性能な洗浄器により洗浄・滅菌処理の後に清浄度を維持するために滅菌密閉容器に保管しています。

Wチェック

 輸血を含め、様々な処置を行う際には複数の看護師及び実施する医師が、指示通りのものであることなどを処置前に確認しています。