乳腺センター

センター長より

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乳腺センター設立にあたって ご挨拶

  日本医科大学武蔵小杉病院ではこのたび乳腺センターを設立いたしました。「チーム医療(絆)」と「向上(前進)」を合い言葉に、乳癌診療の充実に向けて活動してまいります。

●乳癌の発生を初期に捉える(診断)

 乳癌は乳管の中から発生します。検診ではマンモグラフィ上の微細な石灰化、非腫瘤性病変さらに腫瘤として捉えられます。乳頭分泌が乳癌の初期症状のことがあり、乳管内視鏡がその診断に威力を発揮します。経験豊富な病理診断科とともに病変の正確な診断に導きます。食生活などが影響して本邦でも増加している乳癌ですが、生まれつきかかりやすいハイリスクな人(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)への診療も行います。

  • ●乳癌克服コース(治療)

  •  乳癌と診断されたあとは集学的治療により治癒を目指します。乳癌克服への道のりは長いですが、患者様と医療者が対等なパートナーシップを持つことにより、希望する治療を叶えていくことを目指します。例えて言えば人生のある時点で、降りかかった不幸によりこころにぽっかりと穴が空く。その穴を一緒に埋めていき、少しでも心豊かなその後の人生が送ることができればと願っています。

 的確な病巣の切除と切除後の整容性を高める乳房の形成や乳房再建、再発させない薬物療法(内分泌療法、化学療法、分子標的療法)、放射線治療、定期的な経過観察などを計画的に実施していきます。乳癌は若年から高齢者まで広く分布し、患者様の社会的背景などから生じる精神的な苦痛や、治療による副作用や後遺症といった身体的苦痛が生じます。そういう困難を乗り越えるために、乳腺専門医、乳がん看護認定看護師などいろいろな分野の専門家が、治癒に向けて歩む患者様の伴走者として支えます。そして術後10年の「卒業」を目指しましょう。残念ながら再発というときも、私たちは再発の治療、緩和ケアも行いながら患者様に寄り添います。

  • ●地域と未来における乳腺センターの使命

 乳腺センターは地域の乳癌診療の拠点として、乳腺専門クリニックと連携し、優先的に迅速に治療ができるようにしています。また、大学病院であることを生かして、携わる医療者を教育し、診療の向上のための研究を推進し、持続可能で発展し続けるセンターでありたいと考えています。

乳腺センター長  蒔田 益次郎

メンバー構成

メンバー

【蒔田 益次郎】

当センター長、当院乳腺外科部長。がん研有明病院乳腺センター外科副部長を経て当院臨床教授。多数の乳癌症例の診断と手術に関わり、若い医師を指導した。乳管内視鏡の創始者で継続して検査に携わってきた第一人者。

【村松 博之】

当副センター長。群馬大学放射線腫瘍学教室(助手)、米国MDAがんセンター留学、東京女子医科大学放射線科(助手)、東京女子医大からの派遣講師として桐生厚生病院放射線科。日本放射線腫瘍学会代議員。専門は放射線治療全般の他、緩和医療、がんサポーティブケアなど。

【外薗 優】

当副センター長、当院形成外科医長。国立がん研究センター東病院にて再建外科を研鑽したのち、日本医科大学付属病院および湘南鎌倉総合病院にて多くの再建症例を執刀

【勝俣範之】

当院腫瘍内科教授。国立がんセンター中央病院、ハーバード大学、ダナファーバー癌研究所、ECOGデーターセンターを経て、がんの総合内科医として著名。『医療否定本の嘘』などの様々な著書を執筆している。

※その他メンバーは、外来担当表に記載。

お知らせ

  • 蒔田センター長が、「日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会2020年度最優秀論文賞」を受賞し、9/16に学会にて受賞講演を行いました。タイトルは「乳頭温存乳房切除術における根治性と乳頭壊死にかかわる因子について」です。
  • 蒔田センター長が、『篠原出版新社第15回「乳癌の臨床」賞優秀賞』を受賞いたしました。論文タイトルは「乳癌の乳房部分切除術で断端陰性率を向上させる因子について」です。
    1. 乳腺センターの全体の構成


はじめて受診される皆様へ

【「乳がん」と診断された方】

 乳がんを扱う部門(乳腺外科)は予約制で行っています。044-733-5181(代表)に平日午後3時~4時半、土曜日午後2時~3時半にお電話ください。その際に、「乳腺外科初診予約」とお伝えください。
 当日は、紹介状(診療情報提供書)をお手元にご用意ください。また、保険証、画像検査結果(CD・DVD・レントゲンフィルム)などのがんと診断される根拠となった資料、お薬手帳をお持ちの上、初診受付をされてください。

【「乳がん」治療後、乳房再建を希望の方】

 再建を扱う部門(形成外科)の初診をご希望の方は、月曜日から土曜日の午前8時30分~午後4時30分(土曜日は3時半まで)に044-712-9300(コールセンター)にお電話ください。その際に、「形成外科 乳房再建外来 初診予約」とお伝えください。
 当日は、紹介状(診療情報提供書)をお手元にご用意ください。また、保険証、画像検査結果(CD・DVD・レントゲンフィルム)などの資料がありましたらご持参ください。お薬手帳をお持ちの上、初診受付をされてください。

交通案内(神奈川県川崎市武蔵小杉駅)

当院は、神奈川県川崎市中原区の武蔵小杉駅から歩いて4分程の場所にあります。
武蔵小杉駅へは、東急線東横線や目黒線、JR線(南武線・横須賀線)、地下鉄(南北線・三田線・副都心線)、相鉄線が乗り入れています。そのため、東京都目黒区・大田区・世田谷区、神奈川県横浜市、川崎市、大和市、海老名市からのアクセスが良好です。

地図・交通案内

初診に関して

乳腺疾患の診断と治療については乳腺外科部門の外来診療担当表をご覧ください。
乳腺再建については乳房再建部門の外来診療担当表をご覧ください。