診療内容

各種手術

内視鏡下鼻・副鼻腔手術

内服治療により改善しない慢性副鼻腔炎(蓄膿症)や難治性である好酸球性副鼻腔炎および良性の鼻副鼻腔腫瘍では、内視鏡を用いた鼻副鼻腔手術を取り入れています。ガーゼを使用しない止血方法や鼻洗浄を中心とした手術後の管理方法により、従来のような手術に伴う苦痛も軽減しています。また、手術困難例ではナビゲーションシステムの導入で、より安全に手術しています。
アレルギー性鼻炎では、薬物療法や減感作療法、レーザーで改善の乏しい症例に対して、また鼻閉を伴う睡眠時無呼吸症候群に対して、内視鏡下の鼻内手術を行っています。症状と重症度なども総合的に考慮して、治療法を選択しています。

鼓膜再生治療

小さな鼓膜穿孔は自然に閉鎖することがありますが、鼓膜の穿孔期間、穿孔状態などから自然閉鎖が見込まれない場合に、鼓膜穿孔を閉鎖する手術を行う場合があります。
当院では適応を見極めた上で、可能と判断した場合には外来・局所麻酔での鼓膜穿孔治療を行っております。詳しくは担当医へご相談ください。外来手術での閉鎖が難しいと判断された場合等は全身麻酔での耳科手術が可能な施設への紹介を検討させていただきます。

その他手術

慢性扁桃炎、IgA腎症等に対する扁桃摘出術、小児の睡眠時無呼吸症候群に対する扁桃摘出術・アデノイド切除術
外来処置が難しい小児の全身麻酔下での鼓膜チューブ留置術
声帯ポリープ等の良性疾患に対する喉頭微細手術、側頸のう胞等の良性頸部腫瘍摘出術
(症例によっては専門施設に紹介となります)

外来診療

副鼻腔炎の検査や治療

近年、アレルギー性の副鼻腔炎なども増加しており、その病態も多様化しております。喘息を合併することの多い好酸球性副鼻腔炎は、難病にも指定されています。
現在当科では既存治療では効果不十分な鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者さん、特に中等症・重症の好酸球性副鼻腔炎に対する治療として、生物学的製剤を用いた治療を積極的に行なっております。高度の嗅覚障害を伴い、QOLが著しく低下した患者さんに効果を認めております。鼻の治療に精通した担当医が症例ごとに適した治療方針を提案致します。

アレルギー性鼻炎や花粉症に対する減感作療法

アレルギー性鼻炎では、薬物療法や手術療法だけでなく、皮下注射による皮下免疫療法(ハウスダスト、スギ、ブタクサ)や舌下免疫療法(スギ、ダニ)も行っています。
皮下注射は患者さん個人に合わせて治療エキスの量をきめ細かく設定する必要があるので、初めの2-3カ月は1週間に1回通院が必要になります。4-5ヶ月以降は1か月に1回の注射を定期的に行います。3-5年間治療を継続することが推奨されます。
舌下免疫療法は全身的な副反応が少なく安全で簡便な方法です。ヨーロッパでは30年ほど前から臨床応用されています。日本では2014年10月からスギ舌下免疫療法が、2015年11月からダニに対する舌下免疫療法がそれぞれ実用化されました。最低2年間、毎日自宅で投与する必要とされますが、皮下注射と比較して通院回数が少なく済むのがメリットです。10%程度の患者さんに口のかゆみ、舌下の腫れ、のどの違和感などが一過性に起こります。舌下免疫療法は12歳以上が適応となります。

嗅覚外来

臭いがわからなくなる嗅覚障害には慢性副鼻腔炎、感冒罹患、頭部外傷、アレルギー性鼻炎、脳疾患、薬物、手術、先天異常、加齢などの様々な原因があります。
当科では嗅覚障害を訴える患者さんに対して、内視鏡検査、CT・MRIによる画像検査、アリナミン®︎という薬剤を用いた静脈性嗅覚検査や5種類の基準臭を用いた基準嗅覚検査などを用いた診断及び、内服薬・点鼻薬等を用いた治療を行います。
対象となる患者様についてはアロマを用いた嗅覚トレーニングの臨床研究も行なっております。
最近ではCOVID-19感染による症状としての嗅覚障害も注目されています。後遺症でお悩みの患者様もご相談いただければと思います。
※嗅覚外来は月曜日の午前中のみとなります。本院からの派遣医師が診察を担当しますので、診察日が不定期となる可能性があります。ご受診の前には必ずお電話で診察日をご確認ください。

補聴器適応の判断と調整

高齢化に伴い補聴器を必要とする場合も多くなってきました。補聴器外来では、補聴器使用についての相談や調整を行っています。

難聴

通常の聴力検査の他に、脳波などを用いた他覚的聴力検査(DPOAE、SSR、ABR)を行っています。この検査は、乳幼児でも大まかな聴力を推定することが出来ます。

めまいに対する検査や治療

平衡機能検査機器や重心動揺計を用いて、より詳しいめまいの検査・治療を心がけています。

お問い合わせ

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日本医科大学千葉北総病院

〒270-1694 千葉県印西市鎌苅1715
TEL: 0476-99-1111(代表)