外傷(Trauma)
日常生活での軽いケガから交通事故などによる骨折まで、外傷は多岐にわたります。当院では、手術を行わなくても治療が可能なケガに対しては、極力手術をしないで保存治療を行います。
しかし、ケガの部位、程度によって、ギブスなどの固定による保存治療か可能なのか、手術が必要なのかを判断するには専門的な知識が必要です。
また、患者さんの年齢、仕事の内容、趣味、スポーツなどの生活背景も、治療を選択する上で、重要な判断材料になります。
どうしても手術が必要なケガ(保存治療では外見上の問題、機能障害が残る骨折や腱断裂などのケガ)に対しては、早期の治療が必要です。また、手術を行う場合には、傷を小さくすることも重要な治療課題の一つとなります。関節鏡を用いたり、皮膚の切開方法を工夫したりすることにより傷の大きさは大きく変わります。これを最小侵襲手術と呼び、当院では積極的にこの治療法を取り入れております。また、骨折を強固に固定することで術後早期にけがした部位を使用すること(手・肘・肩の使用、歩行など)が可能となり、早期社会復帰、スポーツ復帰が可能となります。
さらに当院では救命センターと連携し、三次救急に搬送される多発外傷、重症四肢外傷、脊椎外傷、骨盤外傷にも対応しております。一般外来に受診される外傷とは異なり、緊急対応を求められることが多く、即時での適切な対応が必要となります。蘇生、救肢、機能再建の3要素を軸とし、集中治療から退院までの集学的治療を救命センターと協力し合いながら行っております。
診察時に、患者さん、ご家族と十分に話し合って、患者さんにとって最も良い治療法を選択することを第一に行ってまいりますので、是非ご相談ください。