診療内容

関節リウマチおよび関連疾患

 関節リウマチは適切な治療を受けなければ、数年間のうちに関節は変形し、仕事や家事ができなくなり、やがては杖歩行から車椅子、寝たきりの生活になってしまう可能性のある疾患です。しかし、そのような方はずいぶん減ってきました。ここ20年、生物学的製剤あるいは分子標的薬などの新規薬剤が多数登場し、関節リウマチの診療は全く様変わりしました。治療成績の向上に生物学的製剤が寄与したことは疑う余地がありませんが、それ以外の診療体系全体も見直されました。特に、骨関節破壊は発症後2年間のうちに急速に進行することが明らかにされ、早期診断、早期治療介入の重要性が強調されるようになりました。従来、治療の目的は鎮痛にありましたが、現在は炎症の制御に主眼が置かれ、治療目標としても「臨床的寛解」が明確に示され、その戦略としての“T2T”(treat to target)が確立されました。つまり、十分に炎症を抑え込むことで関節炎による症状を改善させれば、同時に骨関節破壊の進行も阻止できて、今だけでなく、  長期に渡り、いい状態を続けることができるわけです。このように関節リウマチの診療は革新的に進化し、的確な早期診断と新規薬剤の適正使用に関する高い専門性が求められるようになっています。
 関節リウマチの診断でもっとも重要なことは他疾患の可能性を除外することです。実はこの点はリウマチ診療の中で最も専門性が求められる点です。早期関節リウマチの鑑別診断には類似した関節症状を呈する膠原病、ウイルス感染症、乾癬性関節炎、反応性関節炎、痛風、偽痛風、リウマチ性多発筋痛症など多くの疾患が上げられます。いずれの診断にも専門性を要しますが、当科ではいずれにも対応いたします。確定診断がつかなくとも、疑われた段階でご紹介いただいて結構です。もちろん、難治例や合併症がある例などもご紹介ください。
 一方、「寛解」到達後も維持療法が必要です。合併症など多少の注意点はありますが、当科との連携を保ちながら、紹介元の先生に診ていただくことも十分可能かと存じます。もちろん、その際も、何かあれば、しっかりサポートさせていただきたいと考えていますので、双方向性の病診連携が構築できれば、と考えています。

膠原病および類縁疾患

 全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎・多発筋炎、強皮症、混合結合組織病、シェーグレン症候群などの膠原病、血管炎症候群、成人発症スティル病、ベーチェット病、IgG4関連疾患も当科の診療領域です。
 これらの疾患の多くは関節炎を呈しますので関節リウマチの鑑別診断として重要ですが、そのほか発熱、皮疹のほか多彩な症状が出現します。また、いずれも全身疾患で複数の臓器病変を有し、慢性に経過しますので、多くが指定難病に認定されており、その治療には専門的な知識と経験が要求されます。これらの疾患では、その診断名だけで治療方針が決まるわけでなく、病型、疾患活動性、重症度などを勘案した上で、状態に応じた適切な治療が必要となります。急性期には強力な入院加療を要することになりますが、状態が落ち着けば、外来でコントロールできる慢性疾患であり、目指すところは健常者と同じように、あるいは病気になる前と同様に学校に通い、仕事をし、家事労働を営むことです。
 当科で特に専門性が高い疾患としては部長の岳野が厚生労働省研究班代表者を務めるベーチェット病が上げられます。当院および付属病院の外来には遠隔地からの通院患者もいるほか、しばしば、セカンドオピニオンも受けています。また、難治性の強皮症、皮膚筋炎・多発筋炎などに関しては付属病院(文京区千駄木)リウマチ膠原病内科/強皮症筋炎先進性センターとも連携して、より高度な医療を提供することを目指しています。
 しかし、これらの特定の疾患に力を注ぎながらも、その専門性にとらわれることなく、幅広くリウマチ性疾患全般の診療にあたり、地域医療のニーズに応えることを一番大事にしたいと思います。

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