呼吸器外科

原田匡彦 証明写真

日本医科大学多摩永山病院呼吸器外科では、胸部疾患全般の外科的治療を行っております。肺癌をはじめ転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、悪性胸膜中皮腫、胸壁腫瘍などの悪性疾患や、自然気胸、肺嚢胞、膿胸、肺感染症(抗酸菌感染、真菌感染、肺膿瘍)などの良性疾患を対象としております。また、内科的に診断困難な肺病変や肺門・縦隔リンパ節腫大、胸膜肥厚、胸水貯留に対する診断的外科生検も積極的に行っております。
 2006年に呼吸器外科が設立され、2009年には呼吸器腫瘍内科の診療も開始されました。呼吸器外科常勤医2名と呼吸器腫瘍内科常勤医6名が共同して呼吸器センターとして診療にあたっております。当院の呼吸器外科手術数は年々増加しており、現在では年間約200例の手術を行っております。気管支鏡検査やCTガイド下生検、術前後の補助療法(薬物療法、放射線療法)にも携わっております。
 肺癌治療においては、進行度に応じて手術・放射線治療・薬物療法などを適切に組み合わせた集学的な治療が必要です。また、併存疾患や身体的能力、社会状況を考慮した上で代替療法の検討も重要です。このため、専門領域の垣根を超えた総合的な判断が求められます。当院では放射線科診断医・治療医、病理医、サイコオンコロジストらと密に連携し、エビデンスに基づく診療ガイドラインに沿って医療を提供しております。
 肺癌は日本人のがん死亡者数トップであり、罹患者数も増加しています。特に高齢者肺癌手術例の増加が顕著です。このような背景から、より低侵襲な手術方法が求められており、当院では胸腔鏡下手術を基本として採用しております。胸腔鏡下手術は従来の開胸手術と比べて傷の大きさや痛みが少なく、早期の社会復帰が可能です。また、術後の肺機能や循環動態にも有利であり、合併症のリスクも低いため、高齢者や身体条件の悪い患者さんにも適しています。
 肺癌のみならず転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、自然気胸、肺嚢胞、膿胸、肺感染症(抗酸菌感染、真菌感染、肺膿瘍)などに対しても胸腔鏡の利点を生かした低侵襲手術を取り入れており可能な限り胸腔鏡を併用した摘出手術を行っていますが、局所進行肺癌のように根治性を追求する場合や、悪性度の高い縦隔病変のように胸腔鏡では適切なアプローチが難しい場合は、開胸手術や胸骨正中切開などのより大きなアプローチが必要となります。患者さんの意見を拝聴しつつ一人ひとりの状況に応じて最適な手術法を提供しております。
 当院は高度医療を追求するとともに、地域医療への貢献も重要視しております。手術適応のない患者さんや地域の医療希望の方々にも、多職種カンファレンスで治療方針を決定し、適切な医療を提供しております。また、他施設で切除不能と診断された患者さんのセカンドオピニオンも受け付けておりますので活用ください。
 患者さんに安心・安全な治療を提供するため、我々は持てる知識と技術を最大限活用し、努力してまいります。

呼吸器外科部長 原田匡彦

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