開催日時 令和6年6月7日(金)18時00分~19時00分
開催場所 橘桜会館2F 橘桜ホール
演  題 医療DXの進歩と未来への展望:VRでひらく医療
講 師 名 上路 健介(株式会社ジョリーグッド 代表取締役 CEO)
講演内容  医学教育や治療のデジタル化は加速している。現在ではVirtual Reality教材を用いた医学教育のみならず、うつ病やPTSDの治療機器としてもVRを活用するまでに発展している。
本講演では、演者が目指す医療DXの現状と未来像に関して情報を共有し、在宅診療がピークを迎える2040年に向け医療をより一般化していくための方略について、医療者の立場として議論する場としたい。
医療をもっと身近に感じてもらうために演者が推進している「ひらけ医療」プロジェクトについても、議論を深める予定である。
主催分野:救急医学分野
開催日時 令和6年7月19日(金)18時00分~19時30分
開催場所 教育棟2F 講堂
演  題 対人コミュニケーションの障害に対する治療薬開発:自主臨床試験・医師主導治験による取り組み
講 師 名 山末 英典(浜松医科大学 精神医学講座 教授)
講演内容  自閉スペクトラム症の中核症状として認められる対人コミュニケーションの障害は、一般人口の36人に1人の割合で認められるが(CDC 2023)、承認された治療法がなく、大きなアンメットニーズとなっている。
 演者らは、実験動物での社会行動促進作用が確立されているオキシトシンの経鼻投与を用いて、複数の無作為割付試験を自主臨床試験および医師主導治験の枠組みで行い、臨床症状の改善に加えてその背景の脳内メカニズムについて示し、当該領域で世界をリードしてきた。講演では、これらの研究成果及び今後の開発戦略について概説する。
主催分野:薬理学分野


開催日時 令和6年7月26日(金)18時00分~19時00分
開催場所 教育棟2F 講堂
演  題 体内浸透圧環境の生理的意義と細胞による感知の分子メカニズム
講 師 名 名黒 功 (順天堂大学薬学部 生体応答情報学教室 教授)
講演内容  水と溶質(主にNa+)の量のバランスで決まる浸透圧環境は、腎臓の尿産生など体内の水の輸送に必須の環境である。一方で、近年がん腫瘍部や高食塩摂取時の皮膚で高浸透圧環境が形成され、免疫細胞の機能を変化させるなど局所浸透圧環境の新しい生理・病理的意義が注目されている。演者は浸透圧応答性キナーゼASK3の解析をはじめ浸透圧環境と細胞の相互作用について分子レベルの研究を進めており、液–液相分離(LLPS)を介した浸透圧感知機構など新しい概念を提唱している。本講演では、刷新されつつある生体の浸透圧環境の意義について分子スケールの視点から最新の知見を紹介したい。
主催分野:分子遺伝医学分野

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