卒前教育

 生命現象は、タンパク質、核酸、糖鎖などを中心としたさまざまな生体分子が相互に作用しあうことによって機能している。現代科学では、生体分子の構造やその変化、そこで起こっている反応、さらに生体分子間の相互作用がそれぞれの化学的性質や物理的法則に基づいて起こっていることが明らかとなっている。そのため医学をはじめとする生命科学を学ぶ学生にとって、化学や物理学は実際に生命現象を理解する上で必須の学問となっている。
 自然にかかわるさまざまな現象の理解や法則性を見いだす学問が自然科学であるが、医学も自然科学の一部である。したがって、医学生も科学的な考え方を身につける必要がある。特に将来、基礎医学や臨床医学の研究者となる者にとっては、科学的思考能力は必須である。化学もまた自然科学の一部であり、さまざまな仮説を実験によって実証するところが医学とも共通している。生命科学概論(化学)では、講義による基礎的知識の修得と、実験による器具の取り扱いや技術の修得の両方を求めている。講義で知識を身につけるとともに、実際に実験を行うことにより、自然現象の観察、得られたデータの解釈などを通じて、科学的思考法をしっかりと習慣づけてもらいたい。

研究内容

教授 中村成夫 / Shigeo NAKAMURA
フラーレン誘導体の合成とその生物活性、薬物代謝酵素シトクロムP450の代謝反応機構の解明と新規代謝物の探索、NO産生能を基盤とした新規心疾患治療薬の創製
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准教授 髙橋恭子 / Kyoko TAKAHASHI
構造活性相関を基盤とした生理活性物質のデザインと合成、新規抗酸化医薬品の創製
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講師 武田洋一 / Yoichi TAKEDA
イオン交換体を用いる無機イオンのクロマトグラフィーに関する研究
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