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膵切除後の脂肪性肝疾患を血液検査で予測可能に
――日本医科大学が新バイオマーカーを世界で初めて報告――

日本医科大学

要旨

 日本医科大学消化器外科学 松下 晃 講師、吉田 寛 大学院教授、日本医科大学先端医学研究所生体機能制御学 本田 一文 大学院教授らの共同研究グループは、 膵切除術後の膵外分泌機能不全(pancreatic exocrine insufficiency: PEI)により発症する脂肪性肝疾患(steatotic liver disease: SLD)を高感度で検出できる血液バイオマーカー「アポリポタンパクA2アイソフォーム(apoA2-i)」を発見しました。
 本研究では、膵切除術後79例を対象にELISA法により apoA2-AT/ATと apoA2-ATQ/ATQ の2種類を実測し、apoA2-ATQ/AT は既報の計算式に基づき算出しました。これらの値と非造影CTによる肝臓CT値を比較した結果、軽鎖ホモダイマーである apoA2-AT/AT が最も高い診断性能(AUC=0.843)を示しました。さらに、apoA2-AT/AT 濃度が 9.58 μg/mL 未満であることが新規発症SLDの独立したリスク因子であることが、単変量・多変量ロジスティック解析の双方で明らかになりました。これらの結果から、apoA2-AT/AT は 膵外分泌機能を反映する新たな血液バイオマーカーとして有用であり、膵切除術後患者における膵酵素補充療法の適正化や栄養管理の指標として活用できる可能性が示されました。


 ※本研究は、医学雑誌『Hepatobiliary Surgery and Nutrition』に掲載されました。


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