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【2026年5月29日更新】

日本医科大学千葉北総病院感染防止対策の取り組み

組織体制

業務内容

地域連携

感染制御部について

沿革

 日本医科大学千葉北総病院 感染制御部は、2014年より院長の直属のもと院内各部署と連携して感染対策に取り組んで参りました。さらに2018年4月からは抗菌薬適正使用支援チーム(以下、AST)が立ち上がり、現在はICTとASTが共同で院内の感染対策・感染治療を行っています。また、院内感染防止対策のみならず、地域医療に貢献するべく連携施設との積極的な交流を行っております。

概況

 感染制御部は医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・事務の5職種が協力し、病院長の直属のもとに病院内の様々な部署と連携して、患者さんやその家族、学生、病院で勤務する全ての職員の安全を守り、発生した感染症を制圧するために医療関連感染対策の啓発活動・教育と職業感染予防、適切な治療を行うための感染症診療の支援、抗微生物薬使用の適正化の推進などを行います。

目的

 感染制御部では、保菌を含む感染拡大を最小限に抑えるため標準予防策に基づく衛生的な院内療養環境整備と手指衛生の徹底、全職員への感染対策と感染症の教育、感染症に関する診療支援と適切な抗菌薬処方の推進などの活動を行うことを目的としています。当院の感染予防策は、標準予防策を基本におき、必要に応じて接触感染予防策、飛沫感染予防策、空気感染予防策を追加して行っています。また、地域医療機関との連携を図り地域全体の感染対策の水準を上げるために貢献することを目指しています。

2026年度の目標

1.継続的かつ安定した感染制御体制の確立
2.各部署が主体的に取り組む手指衛生改善活動の推進と定着
3.感染性廃棄物を含めた医療廃棄物の正しい分別

感染制御に係る組織体制

 院内感染の発生や耐性菌増加のリスクを低減するために、院内感染対策や抗微生物薬の適正使用に病院全体で組織的に取り組み、感染制御部を中心に情報を収集し、感染対策や抗微生物薬使用の立案・実施・評価、関係者へのフィードバックや教育を行っています。アウトブレイクなどの異常な院内感染の発生時及び異常発生が予測される場合には、迅速に対応し、感染の終息を図る体制を構築しています。 それらを遂行するため、感染対策部門は、ICD制度協議会認定インフェクションコントロールドクター、日本看護協会認定の感染管理認定看護師、感染症看護専門看護師、薬剤師、臨床検査技師などで構成された、感染制御チーム(ICT:Infection Control Team)と抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を中心に他診療科および部署に配置した感染対策マネージャーとが協働して各現場における感染対策を行います。

日本医科大学千葉北総病院における感染制御部の位置づけ

院内感染対策に係る組織体制

②感染制御部組織図

院内感染対策に係る組織

  • 病院感染対策委員会

 感染対策に関する最高の審議機関であり、決定機関です。委員会メンバーは、病院長、副院長のほか、診療部門、看護部門、薬剤部門、臨床検査部門、栄養科、ME部、リハビリテーション科、放射線センター、事務部門の各部門・部署を代表する職員により構成され、月1回の定例会議を開催しています。また、重大な医療関連感染症の発生、アウトブレイクが疑われるとき、あるいは感染対策上の問題がある場合には、適宜会議を開催します。

③病院感染対策委員会委員一覧

感染対策マネージャー委員会

 病院感染対策委員会の決定を実践するため、感染防止対策に関する病院横断的な現場実働組織として感染対策マネージャーを任命します。

感染制御部

 感染防止対策に関する実務については感染制御部が担い、同部には感染制御チーム(以下、ICT:Infection control team)と抗菌薬適正使用支援チーム(以下、AST:Antimicrobial stewardship team)が設置され、各委員会と協働して感染防止対策を実践しています。チームは医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、事務で構成され、院長直轄の中央部門として組織横断的に感染防止対策に関する実務を行っています。

感染制御チーム(ICT:Infection control team)

感染対策の実務を専ら司る対策チームとして常設されたチームです。
【業務内容】
・週2回程度院内ラウンドを実施し、環境が整備されているか、薬品や物品は適切に管理されているかを監査し、院内の感染対策の実施状況と改善を支援する。
・年間スケジュールに準じて病棟以外に内視鏡センターや放射線センターなどの検査室および各診療科外来などをより詳細にチェックする感染対策ラウンドを実施し、現場の感染対策実施状況の把握と評価を行い、必要な修正箇所について指摘し、改善を行う。
・MRSAやESBL産生菌などの薬剤耐性菌やSARS-CoV-2などの感染対策で注目すべき微生物が分離された際には、細菌検査室より感染制御部に連絡が行われ、患者さんや病棟の状況を確認し、現場で速やかに適切な感染予防策が開始されるよう支援・助言を行う。必要に応じて院長及び病院幹部へ警戒の報告を行う。
・JANIS、J-SIPHE、私立医科大学病院感染対策協議会などのサーベイランスに参加し、自施設の耐性菌の検出状況や医療関連感染症の発生動向を監視する。
・職員の職業感染防止策の策定および発生時の対応(血液体液曝露後、ワクチン接種の対応など)
・感染対策マニュアルの作成・改訂と運用を行う。
・感染対策向上加算に関わる連携カンファレンス、及び職員向け講習会等の準備を行う。

抗菌薬適正使用支援チーム
(AST:Antimicrobial stewardship team)

【業務内容】
・血液培養陽性例や難治の感染症例に対し、必要な介入・支援を行う。
・週1回広域の抗微生物薬の使用状況を確認し、原因微生物や感染臓器に対する抗微生物薬の適正使用や狭域化など薬剤耐性(AMR:Antimicrobial Resistance)対策の活動を行うことを目的として適宜介入を行う。
・抗菌薬適正使用に係るガイドライン・マニュアルの発行と改定を行う。

緊急時の対応フロー

耐性菌患者発生時の対応

1_耐性菌患者発生時の対応フロー

アウトブレイク発生時の対応

5.アウトブレイク時対応フロー

感染対策マニュアルの作成・改定

 最新のエビデンスに基づき、標準予防策、感染経路別予防策、職業感染予防策、疾患別感染対策、洗浄・消毒・滅菌、抗菌薬適正使用等について「病院感染対策マニュアル」を作成し、院内に展開・周知しています。 当マニュアルは、定期的に見直し・必要があれば適宜改訂を行っています。

感染症対策の情報提供・教育・研修

院内教育

当院では、以下の教育を実施しています。
・【入職者対象】 オリエンテーション
・【全職員対象】 病院感染対策講習会(2回/年)
・【医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師対象】
 抗菌薬適正使用に係る講習会(2回/年)
・手指衛生教育

患者さんと家族への感染対策のご協力に関する院内掲示

・患者さんに安心して医療を受けられるよう、又患者さんに感染防止対策への理解と協力を得るために、院内感染対策に関する当院の方針を公開致します。
・疾病等の説明とともに、感染防止の意義及び予防策の重要性を説明し、次の(1)~(3)の事項、その他適宜必要な感染対策について理解を得た上で協力をお願いする。
(1) マスクの装着
(2) 手指消毒・手洗いの励行
(3) 咳エチケット

6.完成版日付入り_感染症ポスター

経路別感染対策・標準予防策

当院における標準予防策の励行

 一般病棟とクリティカル領域病棟を分けて手指衛生のアルコール使用量を確認し、適切なタイミングで手指衛生が行えているか直接観察のもと指導を行っています。
標準予防策に加え、感染経路別予防策に必要な個人防護具を適切に装着・脱衣ができるよう指導を行っています。

感染経路別予防策の推進

 病室入り口(カーテン等)に個別の感染対策を示したカードを掲示します。このカードで患者さんへの対応に必要な情報を多職種(医師・看護師・コメディカル・清掃業者など)で共有します。

7.感染対策表示

医療関連感染サーベイランス

 厚生労働省サーベイランスシステム「JANIS」において、ICU部門、SSI部門、検査部門、全入院患者部門に参加しています。 また感染対策連携共通プラットフォーム「J-SIPHE」に参加し、AMR、ASTなどの報告を行っています。

JANIS 検査部門

2_JANIS 検査部門還元情報_2024年報

JANIS ICU部門

3_JANIS ICU還元情報_2024年報-1

4_JANIS ICU還元情報_2024年報-2

JANIS SSI部門

5_JANIS SSI還元情報_2024年報

JANIS 全入院患者部門

6_JANIS 全入院患者部門還元情報_2024年報

職業感染対策

 当院では、職員の麻しん、風しん、水痘、流行性耳下腺炎、B型肝炎などのワクチン接種歴・抗体価の把握及び不足しているワクチン接種の勧奨を行っています。また、針刺し切創・皮膚粘膜汚染が発生した際のマニュアルを整備し、迅速な対応を行える体制を整えています。

手指衛生遵守の取り組み

手指衛生

・患者またはその周辺器具・環境に触れる全ての行為の前後に手指衛生を行います。
・手袋を着用する場合は、その前後に手指衛生を行います。
・目に見える汚染がなければアルコール手指消毒薬による手指消毒を行います。
・目に見える汚染があるときは流水と石鹸を使用した手洗いを行います。
・同一患者に対しても、複数の処置を実施する場合は、処置ごとに手指衛生を行います。
・手荒れ対策として、ノンアルコール製剤、及びハンドクリームを採用しています。

アルコール手指消毒薬による手指衛生の手順

ウエルフォーム正しい手指消毒の方法

石鹸と手洗いによる手洗いの手順

衛生的手洗いのテクニックポスター:丸石製薬株式会社

個人防護具の使用

・患者の血液、汗以外の体液、分泌物、排泄物、損傷のある皮膚、粘膜に触れる時、または、その可能性のある時には必ず使用します。
・患者ごとに交換し、同一患者であっても別部位の処置を行う場合は交換します。
・単回が基本であり、使用直前に装着し、使用後は速やかに破棄し手指衛生を図ります。
・マスク・ゴーグル・フェイスシールド付マスクは、病原体から眼球、眼の粘膜、鼻腔・ロ腔粘膜を守るため、血液や体液の飛沫が予想される場面では必ず使用します。

職員が正しく個人防護具の装着脱ができるよう、個人防護具を設置している場所に着脱手順を掲示しています。

20250220_PPE着脱ポスター案(タテ)(改訂版)

消毒用アルコール使用量の推移



7_【病院HP用】一般病棟_手指衛生サーベイランス

8_【病院HP用】クリティカルケア_手指衛生サーベイランス

手指衛生直接観察結果

9_直接観察結果

感染症発生の動向調査・把握、アウトブレイク対応

10_MRSA検出状況11_ESBL検出状況
12_CRE検出状況
※1 CPEを含む。
※2 2025年度より感染症法による医師の「カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症」
    届出基準が変更となったため、当院の判定基準も同様に変更している。

13_CDI検出状況
※ 保菌を含む。

抗菌薬適正使用への取り組み

抗菌薬適正使用の推進
黄色ブドウ球菌や大腸菌、肺炎桿菌、緑膿菌などに対する主要な抗菌薬のアンチバイオグラム

 3カ月に1回、当院で分離された感染症を引き起こす主な原因菌の各種抗菌薬に対するアンチバイオグラムを作成して電子カルテ上で閲覧できるようにし、経験的治療の際の初回抗菌薬の選択の参考にしています。

地域連携・感染対策連携実績

地域における保険医療機関との感染対策連携

 地域連携カンファレンス、施設訪問ラウンド、感染対策に関する訓練を実施して地域の感染対策のレベル向上に努めています。

【2025年度実績】

14_2025_地域連携に係るカンファレンス・講習会開催履歴

当院と感染制御に関する連携ご希望の場合

医療機関連携について

当院は感染対策向上加算1を算定しています。当院との連携を希望される場合は、下記の施設基準をご確認のうえ「感染対策向上加算に係る連携申請書」に必要事項を記入いただき、メールにより申請をお願いいたします。 *多くのご施設からお申込みがあった場合には、連携をお断りさせていただく場合もありますので予めご了承ください。

【申請方法】
申請書 感染対策向上加算に係る連携申請書 (Word:559KB)
申請先 日本医科大学千葉北総病院 感染制御部 hokusoh-ict@nms.ac.jp
*件名は
 「(医療機関名)感染対策向上加算に係る連携申請書送付」
 としてください。

介護保険施設等又は指定障害者支援施設等連携について

介護保険施設等又は指定障害者支援施設等で実地指導等を希望される場合は「感染対策向上加算に係る実地指導等申請書」に必要事項を記入いただき、メールにより申請をお願いいたします。 *多くのご施設からお申込みがあった場合には、実地指導等をお断りさせていただく場合もありますので予めご了承ください。

【申請方法】
申請書 感染対策向上加算に係る連携申請書 (Word:442KB)
申請先 日本医科大学千葉北総病院 感染制御部 hokusoh-ict@nms.ac.jp
*件名は
(医療機関名)感染対策向上加算に係る実地指導等申請書送付」
 としてください。