ホーム>病院のご案内>病院情報の公表>令和6年度日本医科大学多摩永山病院 病院指標

病院情報の公表

年齢階級別退院患者数

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 256 118 253 340 483 959 1386 2560 1997 340

令和6年度に当院を退院された患者さんの年齢を10歳刻みで集計しております。
60歳以上の患者さんが全体の約70%をしめております。高齢化が進むなか地域に根ざした医療を実践しております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050030xx03000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 52 12.90 11.37 3.85 70.19
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 44 20.57 17.33 18.18 81.27
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 44 4.70 4.18 0.00 70.00
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 30 4.37 3.27 6.67 69.10
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 30 3.43 3.07 0.00 67.70

当院は、急性心血管疾患に対して迅速な救急搬送と専門施設への患者収容を目的に組織された東京都CCUネットワークの加盟施設であり、急性心血管疾患に対して24時間カテーテル治療可能な体制をとっております。そのため、循環器内科では、急性心筋梗塞、狭心症などの虚血性心疾患の患者を中心に診療を行っています。近年では、人口の高齢化と心不全パンデミックと言われる全国的な状況を反映し、とくに高齢者のうっ血性心不全による入院が非常に増加しています。加えて、当科では、院外心肺停止後の蘇生例、下肢動脈疾患に対するカテーテル治療にも積極的に実施しています。その他、肺血栓塞栓症、大動脈解離、不整脈疾患に対しても、正確な診断の上、適切な治療法を選択し、質の高い医療の提供を心がけています。

消化器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 103 4.95 4.54 0.97 72.67
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 66 6.38 7.05 0.00 63.76
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 62 13.90 14.81 0.00 72.58
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 54 2.07 2.57 0.00 69.78
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 37 5.51 5.32 0.00 46.38

市中病院としての役割も果たすべく、鼡径ヘルニアに対してのヘルニア修復術、胆石症、胆嚢炎、胆嚢ポリープなどに対する胆嚢摘出術、急性虫垂炎に対しての虫垂切除術を腹腔鏡手術を第一選択として行っており、開腹手術を合わせると200件以上/年と多くの手術を行い、在院日数もそれぞれ5~7日台と短い。そして、大学病院で東京都がん診療連携拠点病院であり、ロボット支援下手術を導入したところ手術件数が増加し、結腸がんは、腹腔鏡および開腹結腸切除術を含めて増加している。さらに多摩市や八王子市の大腸がん二次検診の下部消化管内視鏡検査を行っており、内視鏡下のポリープ・粘膜切除術も約50件と積極的に行っている。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 78 18.69 16.89 39.74 72.95
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 33 10.76 11.90 12.12 76.79
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 27 25.00 18.68 66.67 70.74
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 27 26.04 16.94 48.15 74.07
010070xx01x0xx 脳血管障害 脳血管内手術等 手術・処置等2 なし 24 16.17 13.07 4.17 74.00
当科の得意な手術は以下の4分野です。第1は脳血管障害、脳卒中に対する外科治療です。くも膜下出血などの開頭術、脳塞栓症に対する血栓回収療法などの緊急手術には24時間即応体制で望んでおります。当院は2025年8月現在南多摩医療圏で唯一の一次脳卒中センター(PSC)コア施設です。頚部内頸動脈狭窄症に対する頸動脈内膜摘出術は主に部長の玉置が担当しております。玉置の頸動脈内膜摘出術執刀数は500例以上であり日本でも有数の執刀医です。難易度の高い高位頸動脈狭窄症、腎機能が悪く造影剤が使用できない方および放射線照射後の頸動脈狭窄症に対しても積極的に手術を施行しており治療成績も良好です。頸動脈内膜摘出術の脳神経損傷については毎年国際学会及び論文報告しこの分野においては世界をリードしているものと自負しております。第2は脳腫瘍の診断、治療です。特に髄膜種や手術が難しいとされる脳深部腫瘍の手術は得意とする分野です。また、化学療法や放射線療法を必要とする中枢性悪性リンパ腫や、神経膠芽腫、神経膠腫の治療も多数経験しており、実験的な治療ではなく多数の知見(evidence)に指示されたスタンダードな治療を遂行するよう心がけております。第3は難易度の高い大型動脳脈瘤に対する、橈骨動脈グラフトやフローダイバーターステントを併用した治療です。巨大な脳動脈瘤は従来のクリッピング手術では術後の合併症出現率が高く、最新の治療法を選択する必要があります。第四は高齢者に多い正常圧水頭症の治療です、多摩地域は東京都内でも高齢化率が極めて高く認知障害や歩行障害を来した患者が多数生活しています、水頭症を正確に診断し、手術を施行することにより劇的に患者の活動性を高めることができます、この疾患については病院内の治療だけではなく社会への啓蒙が大事と考え取り組んでおります。当科の手術内容は脳腫瘍、脳血管障害、血管内手術、水頭症手術および頭部外傷と多岐にわたり、得意分野以外でも脳神経外科疾患を偏りなくカバーしています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 34 31.65 25.29 50.00 81.85
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 17 15.41 15.41 5.88 72.29
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 16 14.56 14.04 6.25 66.38
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 12 5.17 5.95 0.00 60.75
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 11 27.55 21.38 0.00 79.36
当院整形外科は運動器全般の治療を行っています。疾患別では中高齢者の胸腰椎圧迫骨折、大腿骨頚部骨折、橈骨遠位端骨折、上腕骨頚部骨折など骨粗鬆症による脆弱性骨折の比率が高く、手術などの治療に加え骨粗鬆症による二次骨折に対して予防的治療を行っています。関節疾患は変形性膝関節症、変形性股関節症が多く、人工関節置換術を多く行っています。脊椎疾患は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症に対する手術加療を多く行っています。その他、手根管症候群、ばね指、軟部腫瘍などの手術が多いです。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 64 3.77 6.11 4.69 0.00
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 1あり 37 3.41 10.60 5.41 0.00
060130xx9901xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 あり 26 4.35 20.95 0.00 23.77
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 17 6.24 5.61 0.00 5.71
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 11 4.64 6.22 18.18 0.36

当院は多摩周産期連携病院として中リスク分娩に対応し、小児科医が適宜出生時から立ち会い、新生児の蘇生や入院管理を行っています。早産児や低出生体重児、呼吸障害、低血糖症、黄疸などを近隣産院からも受け入れ、地域の新生児医療を支えています。一般小児科では南多摩地域の二次病院として肺炎、気管支炎、尿路感染症、川崎病、特発性血小板減少症など幅広い急性疾患に対応しています。さらにアレルギー専門医を中心に、食物アレルギー負荷試験を積極的に実施し、安全かつ専門的な評価・指導を行うことで、地域の小児医療に貢献しています。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 612 2.08 2.49 0.00 76.54
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 137 2.12 4.29 0.00 75.13
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 54 3.09 5.47 0.00 70.26
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり 片眼 47 2.32 4.52 0.00 74.30
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 25 3.08 4.83 4.00 75.20
当院眼科は、常勤医8名と非常勤医師6名、視能訓練士6名の体制で外来診療と手術を行っています。難治性ぶどう膜炎と強膜炎は全国の医療施設からご紹介があり、生物学的製剤を含む免疫抑制治療を行っています。他に緑内障、オキュラーサーフェス、斜視弱視、ロービジョンの専門外来があります。手術は日帰り・入院白内障手術を多く行い、選定療養の多焦点眼内レンズやトーリック眼内レンズ(乱視矯正)などのプレミアム眼内レンズも扱っています。硝子体手術は黄斑上膜、黄斑円孔、網膜剥離、糖尿病網膜症などの手術が多く、また、緑内障手術はMIGS(低侵襲緑内障手術)から濾過手術まで行います。加齢黄斑変性や血管閉塞などに対する硝子体注射も多く、幅広い疾患に対応した専門診療を行っています。1年間に2400件以上の眼科手術を手術室で行っています。

女性診療科・産科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 32 6.06 5.97 0.00 39.44
120200xx99x0xx 妊娠中の糖尿病 手術なし 手術・処置等2 なし 31 3.06 4.06 0.00 34.16
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 25 11.16 9.84 0.00 56.16
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 23 17.30 19.47 13.04 31.43
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 22 7.36 9.20 0.00 47.86
婦人科領域:子宮頸癌・体癌・卵巣癌に対し、最新の知見を取り入れた根治を目指す治療を行っています。初期の子宮悪性腫瘍には腹腔鏡下子宮全摘術などの低侵襲手術を導入し、術後の生活の質にも配慮します。卵巣の良性腫瘍や子宮筋腫などには、ライフスタイルや将来の希望に寄り添った治療方針を提案しています。
産科領域:東京都指定の周産期連携病院として、南多摩エリアの基幹施設の1つを担い、ハイリスク妊娠・分娩管理に力を入れています。切迫早産、妊娠糖尿病、前置胎盤、妊娠高血圧症候群、胎児発育不全、合併症妊娠など、NICUと共に多くの疾患に対応しています。産科危機的出血には救急救命センター等と連携し、救急搬送を積極的に受け入れています。麻酔科医による安全な無痛分娩も提供しています。

耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 17 5.24 5.84 0.00 55.00
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 - - 7.35 - -
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり - - 2.02 - -
030270xxxxxxxx

上気道炎

- - 4.71 - -
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり - - 6.68 - -

当科では、慢性扁桃炎およびIgA腎症に対する口蓋扁桃摘出術を積極的に実施し、内科主治医との連携による病巣感染制御にも注力しています。慢性副鼻腔炎や重症アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症には内視鏡下副鼻腔手術を行い、全例にナビゲーションシステムを導入することで安全性を高めています。外来では突発性難聴の薬物療法、睡眠時無呼吸症候群の簡易検査に加え、補聴器外来を設置し、一人ひとりに適した補聴器の選定と調整を行っています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1 なし 17 11.00 12.98 0.00 62.53
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 9.33 - -
080190xxxxxxxx 脱毛症 - - 3.29 - -
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし - - 6.92 - -
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし - - 3.77 - -

当科では、近隣医療機関から紹介された入院・手術が必要な皮膚疾患患者を積極的に受け入れています。蜂窩織炎や帯状疱疹などの感染症に加え、円形脱毛症や自己免疫性水疱症、紅皮症などの全身療法を要する疾患にも対応。特に、尋常性乾癬やアトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤の導入を強化しており、従来の治療で効果が乏しかった患者にも高い治療効果が期待できます。良性・悪性腫瘍の手術も行い、幅広い皮膚疾患に対して最適な医療を提供しています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 124 2.10 2.45 0.00 69.37
110070xx02xxxx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算 82 9.17 6.75 1.22 74.27
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 38 10.45 11.11 0.00 70.21
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病 なし 28 4.96 5.16 0.00 65.11
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 22 8.45 10.12 0.00 59.05
予定手術入院が大部分を占めます。東京都がん診療連携拠点病院であるため悪性腫瘍が多く、下記癌腫全てロボット支援下手術を第一選択としております。前立腺がんでは全身麻酔下に生検し、診断確定後に全摘術や放射線照射・内分泌療法・塩化ラジウム投与を施行します。膀胱がんには経尿道的切除術時に術中血管等描出撮影にて残存腫瘍減少を図り、必要があれば全摘除術+回腸導管又は代用膀胱造設術、化学療法・免疫チェックポイント阻害剤を使用します。腎細胞がんや腎盂・尿管がんの場合も手術は腎部分切除や全摘除術の他、化学療法や免疫チェックポイント阻害剤を使用。一方結石には体外衝撃波結石破砕や内視鏡下レーザー砕石を行います。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 275 2.09 2.57 0.36 69.23
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 61 11.89 8.88 4.92 75.54
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 44 7.00 7.45 0.00 75.98
060035xx03xxxx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 41 5.90 6.39 0.00 68.93
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 24 7.42 5.55 0.00 47.71
当科は地域の中核病院の消化器内科として、大腸良性腫瘍の内視鏡的粘膜切除術や、食道、胃、大腸の早期悪性腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層剥離術を精力的に行い、消化管腫瘍の早期発見、早期治療、ならびに、可能な限り低侵襲な治療に努めている。また、胆嚢炎、胆管炎などの急性胆道系炎症性疾患に対する早期の胆汁ドレナージ術、急性膵炎に対する内科的治療、大腸憩室炎、消化管出血、炎症性腸疾患などの消化器系急性疾患の治療も行っている。また、慢性ウイルス性肝炎に対しては、的確な診断治療を行うとともに、肝細胞癌に対する治療にも取り組んでいる。消化器疾患全般の診療をしつつ高齢化社会に対応した医療をおこなっている。

救命救急科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 30 3.10 3.58 30.00 37.37
010060xx02x41x 脳梗塞 経皮的脳血管形成術等 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 あり 15 48.53 35.89 66.67 78.93
010030xx991xxx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1 あり 15 1.93 2.86 0.00 57.87
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 14 2.93 6.89 21.43 50.64
180010x0xxx4xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2 4あり 12 38.08 37.05 33.33 70.00
当科は、東京都指定の三次救急医療の救命救急センターとして、特に重症、または、重症化する可能性が高いと判断された患者さんの診療を担っております。重症外傷、痙攣(てんかん)重積状態、重症脳卒中、中枢神経感染症などの重症脳障害の患者さんが、発生現場から多数搬送されます。病態に応じて内科的あるいは外科的治療、高度な呼吸・循環・神経集中治療を行っております。脳卒中診療は、出血性、虚血性を合わせるとさらに多く、なかでも急性脳主幹動脈閉塞や、クモ膜下出血に対しては、専門医が、より侵襲の少ない脳血管内治療も行っています。重症の患者さんは高率に後遺症を遺すため、回復期リハビリ施設への転院調整に努めます。薬物中毒症例の多くは医薬品中毒で、重症の意識障害の方のほか、救急隊の搬送選定基準に則り過量服用した方が対象です。このほか、急性左心不全、重症肺炎、敗血症、多発外傷などの診療を行っています。

呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 手術・処置等2 なし 91 9.33 9.82 0.00 71.23
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 9.29 9.59 0.00 29.62
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 19 7.84 9.28 10.53 50.16
040020xx97xxxx 縦隔の良性腫瘍 手術あり - - 7.70 - -
040030xx97xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 手術あり - - 8.44 - -

日本医科大学多摩永山病院呼吸器外科では、胸部疾患全般の外科的治療を行っています。肺癌をはじめ転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、悪性胸膜中皮腫、胸壁腫瘍などの悪性疾患や、自然気胸、肺嚢胞、膿胸、肺感染症(抗酸菌感染、真菌感染、肺膿瘍)などの良性疾患を対象としています。その他、内科的に診断困難な肺病変、肺門・縦隔リンパ節腫大、胸膜肥厚、胸水貯留にたいする診断的外科生検も積極的に行っています。手術数として統計的に多く認められるのは肺癌を中心とした悪性腫瘍ですが、肺癌手術に際してはより一層の低侵襲化が望まれるため当院では胸腔鏡下手術を基本とし、ロボット支援下手術の導入を図っています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

呼吸器・腫瘍内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 185 2.81 3.03 0.00 75.23
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 46 12.46 8.16 0.00 70.37
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 44 18.55 16.40 6.82 83.43
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 41 21.63 13.41 17.07 75.17
040110xxxx10xx 間質性肺炎 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 25 9.48 10.66 0.00 73.32
東京都がん診療拠点病院における呼吸器・腫瘍内科として、肺がんの診断、遺伝子パネル検査に基づいた薬物治療、放射線治療、緩和ケアまで最新のエビデンスに基づいた診療を行っている。治療方針は、呼吸器外科、放射線治療科、病理診断科と密に連携をとり決定している。また、間質性肺炎、重症肺炎、急性呼吸不全など一般病院での診療が難しい症例を中心に入院を必要とする呼吸器疾患を積極的に受け入れ、南多摩地区2次医療圏において中心的な役割を担っている。

形成外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx97x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 24 7.67 9.28 0.00 77.29
100100xx97x1xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2 あり 20 46.35 47.54 0.00 66.55
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 手術あり 手術・処置等1 なし 15 5.73 4.65 6.67 49.87
160200xx020xxx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 眼窩骨折観血的手術(眼窩ブローアウト骨折手術を含む。)等 手術・処置等1 なし 14 5.14 5.98 0.00 51.07
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし 13 3.54 3.77 0.00 48.15
当院は人口14万人を有する多摩市において唯一の形成外科医常勤病院であり、外傷などの緊急性の高いものを含め各形成外科疾患に対して幅広く対応致します。外傷については日曜祝日以外の日中の急患であれば外来診療日に限らず対応します。熱傷、凍傷、凍瘡、転倒や交通外傷に伴う裂創・挫創、顔面骨の骨折、切断指まで救急の外傷を取り扱います。糖尿病合併症である足潰瘍、壊疽などを始めとする難治性潰瘍、術後のなおらない潰瘍、そして褥瘡においても他診療科との連携で診療しております。皮膚・皮下腫瘍、脂肪腫などの軟部腫瘍、また皮膚がんも皮膚科と連携し治療にあたっております。その他、爪疾患、眼瞼下垂症、耳の変形などの先天性疾患、顔面神経麻痺、腋臭症など形成外科が取り扱う疾患についても対応いたします。また、日本医科大学 形成外科はケロイド・肥厚性瘢痕の治療に特に専門性を持っており当院においても同様に治療にあたります。

脳神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 57 18.67 16.89 38.60 73.12
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 22 12.95 16.94 27.27 74.73
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 21 28.00 18.68 90.48 66.05
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 15 29.80 15.45 40.00 56.60
010060xx99x50x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 5あり 定義副傷病 なし 13 26.15 18.52 61.54 74.23
脳神経内科は、脳卒中(脳梗塞、脳出血)、認知症、頭痛、てんかん、パーキンソン病、運動ニューロン疾患、末梢神経障害、神経筋接合部疾患、筋疾患、代謝性疾患など幅広い疾患の診療をおこなっています。この中で脳卒中は、入院疾患の中で、頻度が多い疾患です。脳神経外科や救命救急科と連携して、診療を行っています。脳卒中以外は、より脳神経内科の専門性が求められる疾患であり、正確な診察技術と、神経生理検査(脳波、神経伝導検査、筋電図、視覚誘発電位)、画像検査(核医学検査を含む)を組み合わせて、迅速な診断・治療に結びつけるための体制も整っています。さらに、看護師や医療メディカルソーシャルワーカー、リハビリ療法士、検査技師、事務等とスクラムを組んで、患者本位の対応を目指しています。

腎臓内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 34 7.21 11.35 0.00 53.09
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 32 12.72 7.38 6.25 70.84
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 あり 24 5.08 6.01 0.00 48.83
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり 21 8.48 13.75 0.00 70.90
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2 1あり 18 14.28 13.77 5.56 63.22
腎臓病の進行を止めるためには原因を明らかにすることが重要です。疾患によっては腎生検を行った上で、腎病理専門医と協議のもと治療方針を決定します。生活習慣病を伴う慢性腎臓病では看護師、栄養士、薬剤師などの多職種と連携して加療しています。腎代替療法が必要な際には、腎移植も含めた療法選択に十分な時間をかけ、患者さんに適した治療法を提供します。血液・腹膜透析導入に必要な手術も当科で適切な時期に施行し、透析合併症に対しても対応します。糖尿病・内分泌代謝疾患を専門とする医師も2名体制となり、コントロールが不良な糖尿病患者さんを中心に各種内分泌代謝性疾患の加療を行っております。

血液内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99xBxx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 Bあり 104 7.50 12.23 0.00 65.94
130040xx99x5xx 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術なし 手術・処置等2 5あり 10 5.50 14.69 0.00 72.30
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 手術なし 手術・処置等2 4あり - - 9.72 - -
130060xx97x00x 骨髄異形成症候群 手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 15.01 - -
130030xx99x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 3あり - - 14.89 - -

世界標準治療法を念頭に置き、さらに年齢、合併症、ご希望などを加味して治療法を選択しています。入院では悪性リンパ腫に対する治療が多くなっています。悪性リンパ腫に対する治療では新しい抗体薬が発売になりよく使用しています。また、急性白血病でも新しい治療薬が発売になり高齢者を中心に使用しております。当病院の性格上、化学療法ができない患者さんで緩和的に見ていかざるを得ない場合でも、取り急ぎ入院していただいてその後の方針を検討しています。あくまでもケースバイケースですが、最後まで相談させて頂いたり診させて頂く事が多くなっています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

乳腺科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし 117 7.44 9.77 0.00 67.76
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 24 4.08 5.50 0.00 61.79
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり - - 3.94 - -
010010xx9903xx 脳腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 3あり - - 17.40 - -
0400802299x000 肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア0 - - 8.13 - -

当科では主に乳がんに対する手術や化学療法などの治療を行っています。東京都がん診療拠点病院であり、手術ではセンチネルリンパ節生検や、人口乳房での乳房再建、BRCA遺伝子変異を伴う乳がん患者さんでは予防的乳房切除も行うことができます。高齢者の多い地域ですが、安全に手術を終えられ、平均在院日数が短いことも特徴です。再発や遠隔転移を伴う乳がん患者さんも受け入れており、最新の知識のもと、薬剤師や看護師と一緒に、患者さんにとって適切な治療を行っています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 50 18 14 37 26 - 1 8
大腸癌 57 24 71 39 44 - 1 8
乳癌 60 43 14 - - - 1 8
肺癌 70 39 67 156 144 34 1 8,6
肝癌 - - 12 -

-


- 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

●5大癌について、集計期間に退院した患者さんを対象として、延患者数を集計しています。期間内に入退院を繰り返すなどを行った場合は、退院を繰り返した回数分をかけています。
●「初発」とは、当院において、診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合です。
●「再発」とは、初回治療が完了したあと、当院において診療した場合や、再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合です。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 15 10.00 48.73
中等症 74 20.45 75.50
重症 33 21.79 79.33
超重症 10 27.90 85.60
不明 - - -

肺炎の重症度を表す指標に、「A-DROPスコア」というものがあります。これは、以下の5項目のうち入院時の状態に該当する項目の合計数をスコアとし、肺炎の重症度を表します。

1)Age:男性70歳以上、女性75歳以上
2)Dehydration:BUN 21mg/mL以上、または脱水あり
3)Respiration:SpO2 90%以下
4)Orientation:意識障害あり
5)Pressure:血圧(収縮期)90mmHg以下

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

脳梗塞の患者数等

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 313 25.16 74.54 43.03
その他 24 18.58 69.21 2.67

脳梗塞(DPC 010060)の病型別の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計しております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) 等 43 0.00 20.09 2.33 72.84
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 等 30 7.10 5.67 3.33 69.13
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 等 29 1.28 5.03 0.00 75.97
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 等 22 4.27 7.59 4.55 69.14
K5462 経皮的冠動脈形成術(不安定狭心症に対するもの) 等 19 0.05 11.21 10.53 71.53

当院は、急性心血管疾患に対して迅速な救急搬送と専門施設への患者収容を目的に組織された東京都CCUネットワークの加盟施設であり、急性心血管疾患に対して24時間カテーテル治療可能な体制をとっております。そのため、循環器内科では、急性心筋梗塞、狭心症などの虚血性心疾患の患者を中心に診療を行っています。近年では、人口の高齢化と心不全パンデミックと言われる全国的な状況を反映し、とくに高齢者のうっ血性心不全による入院が非常に増加しています。加えて、当科では、院外心肺停止後の蘇生例、下肢動脈疾患に対するカテーテル治療にも積極的に実施しています。その他、肺血栓塞栓症、大動脈解離、不整脈疾患に対しても、正確な診断の上、適切な治療法を選択し、質の高い医療の提供を心がけています。

消化器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 81 1.32 3.81 0.00 63.25
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 64 1.19 2.83 0.00 71.80
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 等 53 0.06 1.02 0.00 69.72
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍手術(ロボット支援下) 等 47 2.64 9.38 0.00 70.13
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 等 39 1.31 2.62 2.56 73.62

市中病院としての役割も果たすべく、鼡径ヘルニアに対してのヘルニア修復術、胆石症、胆嚢炎、胆嚢ポリープなどに対する胆嚢摘出術、急性虫垂炎に対しての虫垂切除術を腹腔鏡手術を第一選択として行っており、開腹手術を合わせると200件以上/年と多くの手術を行い、在院日数もそれぞれ5~7日台と短い。そして、大学病院で東京都がん診療連携拠点病院であり、ロボット支援下手術を導入したところ手術件数が増加し、結腸がんは、腹腔鏡および開腹結腸切除術を含めて増加している。さらに多摩市や八王子市の大腸がん二次検診の下部消化管内視鏡検査を行っており、内視鏡下のポリープ・粘膜切除術も約50件と積極的に行っている。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) 等 38 0.47 12.42 18.42 77.32
K6092 動脈血栓内膜摘出術 内頸動脈 等 30 4.87 16.13 16.67 73.97
K178-4 経皮的脳血栓回収術 16 0.00 30.69 75.00 73.12
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 等 14 10.64 36.29 42.86 71.71
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング 1箇所 13 1.77 34.15 53.85 71.46

当科の得意な手術は以下の4分野です。第1は脳血管障害、脳卒中に対する外科治療です。くも膜下出血などの開頭術、脳塞栓症に対する血栓回収療法などの緊急手術には24時間即応体制で望んでおります。当院は2025年8月現在南多摩医療圏で唯一の一次脳卒中センター(PSC)コア施設です。頚部内頸動脈狭窄症に対する頸動脈内膜摘出術は主に部長の玉置が担当しております。玉置の頸動脈内膜摘出術執刀数は500例以上であり日本でも有数の執刀医です。難易度の高い高位頸動脈狭窄症、腎機能が悪く造影剤が使用できない方および放射線照射後の頸動脈狭窄症に対しても積極的に手術を施行しており治療成績も良好です。頸動脈内膜摘出術の脳神経損傷については毎年国際学会及び論文報告しこの分野においては世界をリードしているものと自負しております。第2は脳腫瘍の診断、治療です。特に髄膜種や手術が難しいとされる脳深部腫瘍の手術は得意とする分野です。また、化学療法や放射線療法を必要とする中枢性悪性リンパ腫や、神経膠芽腫、神経膠腫の治療も多数経験しており、実験的な治療ではなく多数の知見(evidence)に指示されたスタンダードな治療を遂行するよう心がけております。第3は難易度の高い大型動脳脈瘤に対する、橈骨動脈グラフトやフローダイバーターステントを併用した治療です。巨大な脳動脈瘤は従来のクリッピング手術では術後の合併症出現率が高く、最新の治療法を選択する必要があります。第4は高齢者に多い正常圧水頭症の治療です、多摩地域は東京都内でも高齢化率が極めて高く認知障害や歩行障害を来した患者が多数生活しています、水頭症を正確に診断し、手術を施行することにより劇的に患者の活動性を高めることができます、この疾患については病院内の治療だけではなく社会への啓蒙が大事と考え取り組んでおります。当科の手術内容は脳腫瘍、脳血管障害、血管内手術、水頭症手術および頭部外傷と多岐にわたり、得意分野以外でも脳神経外科疾患を偏りなくカバーしています。

整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(上腕) 等 37 4.22 20.05 27.03 71.95
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 22 3.09 8.68 9.09 61.18
K0811 人工骨頭挿入術(股) 16 7.25 20.50 50.00 83.50
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 等 16 2.75 8.69 12.50 50.50
K0484 骨内異物(挿入物を含む)除去術(鎖骨) 等 16 1.50 3.44 0.00 57.56

当院整形外科は運動器全般の治療を行っています。疾患別では中高齢者の胸腰椎圧迫骨折、大腿骨頚部骨折、橈骨遠位端骨折、上腕骨頚部骨折など骨粗鬆症による脆弱性骨折の比率が高く、手術などの治療に加え骨粗鬆症による二次骨折に対して予防的治療を行っています。関節疾患は変形性膝関節症、変形性股関節症が多く、人工関節置換術を多く行っています。脊椎疾患は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症に対する手術加療を多く行っています。その他、手根管症候群、ばね指、軟部腫瘍などの手術が多いです。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合) 等 804 0.13 1.04 0.00 75.96
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) 等 38 0.95 1.82 0.00 69.58
K2686 緑内障手術(水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術) 等 30 0.07 1.00 0.00 72.30
K2683 緑内障手術(濾過手術) 24 0.04 4.00 0.00 66.83
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズ挿入・縫着レンズ挿入) 等 19 0.53 1.00 0.00 76.26

当院眼科は、常勤医8名と非常勤医師6名、視能訓練士6名の体制で外来診療と手術を行っています。難治性ぶどう膜炎と強膜炎は全国の医療施設からご紹介があり、生物学的製剤を含む免疫抑制治療を行っています。他に緑内障、オキュラーサーフェス、斜視弱視、ロービジョンの専門外来があります。手術は日帰り・入院白内障手術を多く行い、選定療養の多焦点眼内レンズやトーリック眼内レンズ(乱視矯正)などのプレミアム眼内レンズも扱っています。硝子体手術は黄斑上膜、黄斑円孔、網膜剥離、糖尿病網膜症などの手術が多く、また、緑内障手術はMIGS(低侵襲緑内障手術)から濾過手術まで行います。加齢黄斑変性や血管閉塞などに対する硝子体注射も多く、幅広い疾患に対応した専門診療を行っています。1年間に2400件以上の眼科手術を手術室で行っています。

女性診療科・産科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 等 36 1.08 4.06 0.00 39.58
K861 子宮内膜掻爬術 34 0.15 0.18 0.00 54.29
K877 子宮全摘術 23 1.87 6.70 0.00 49.83
K867 子宮頸部(腟部)切除術 21 0.38 1.00 0.00 43.05
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 20 1.20 4.20 0.00 49.45

婦人科領域:子宮頸癌・体癌・卵巣癌に対し、最新の知見を取り入れた根治を目指す治療を行っています。初期の子宮悪性腫瘍には腹腔鏡下子宮全摘術などの低侵襲手術を導入し、術後の生活の質にも配慮します。卵巣の良性腫瘍や子宮筋腫などには、ライフスタイルや将来の希望に寄り添った治療方針を提案しています。
産科領域:東京都指定の周産期連携病院として、南多摩エリアの基幹施設の1つを担い、ハイリスク妊娠・分娩管理に力を入れています。切迫早産、妊娠糖尿病、前置胎盤、妊娠高血圧症候群、胎児発育不全、合併症妊娠など、NICUと共に多くの疾患に対応しています。産科危機的出血には救急救命センター等と連携し、救急搬送を積極的に受け入れています。麻酔科医による安全な無痛分娩も提供しています。

耳鼻咽喉科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔術) 10 1.00 3.00 0.00 54.60
K347-3 内視鏡下鼻中隔手術Ⅰ型(骨、軟骨手術) - - - - -
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) 等 - - - - -
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) - - - - -
K370 アデノイド切除術 - - - - -

当科では、慢性扁桃炎およびIgA腎症に対する口蓋扁桃摘出術を積極的に実施し、内科主治医との連携による病巣感染制御にも注力しています。慢性副鼻腔炎や重症アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症には内視鏡下副鼻腔手術を行い、全例にナビゲーションシステムを導入することで安全性を高めています。外来では突発性難聴の薬物療法、睡眠時無呼吸症候群の簡易検査に加え、補聴器外来を設置し、一人ひとりに適した補聴器の選定と調整を行っています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術・電解質溶液利用のもの 等 94 1.09 7.68 2.13 74.62
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 等 37 1.00 8.43 0.00 70.16
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 33 1.76 8.97 6.06 76.00
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 等 27 1.22 2.78 0.00 64.56
K773-51 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 原発病巣が7センチメートル以下のもの 等 15 1.40 5.67 0.00 62.60

予定手術入院が大部分を占めます。東京都がん診療連携拠点病院であるため悪性腫瘍が多く、下記癌腫全てロボット支援下手術を第一選択としております。前立腺がんでは全身麻酔下に生検し、診断確定後に全摘術や放射線照射・内分泌療法・塩化ラジウム投与を施行します。膀胱がんには経尿道的切除術時に術中血管等描出撮影にて残存腫瘍減少を図り、必要があれば全摘除術+回腸導管又は代用膀胱造設術、化学療法・免疫チェックポイント阻害剤を使用します。腎細胞がんや腎盂・尿管がんの場合も手術は腎部分切除や全摘除術の他、化学療法や免疫チェックポイント阻害剤を使用。一方結石には体外衝撃波結石破砕や内視鏡下レーザー砕石を行います。

消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 等 259 0.17 1.05 0.00 69.85
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 68 1.62 12.03 7.35 76.53
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 48 1.04 3.83 0.00 68.50
K654 内視鏡的消化管止血術 等 44 0.86 8.98 2.27 73.64
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 等 37 0.24 1.54 2.70 68.05

当科は地域の中核病院の消化器内科として、大腸良性腫瘍の内視鏡的粘膜切除術や、食道、胃、大腸の早期悪性腫瘍に対する内視鏡的粘膜下層剥離術を精力的に行い、消化管腫瘍の早期発見、早期治療、ならびに、可能な限り低侵襲な治療に努めている。また、胆嚢炎、胆管炎などの急性胆道系炎症性疾患に対する早期の胆汁ドレナージ術、急性膵炎に対する内科的治療、大腸憩室炎、消化管出血、炎症性腸疾患などの消化器系急性疾患の治療も行っている。また、慢性ウイルス性肝炎に対しては、的確な診断治療を行うとともに、肝細胞癌に対する治療にも取り組んでいる。消化器疾患全般の診療をしつつ高齢化社会に対応した医療をおこなっている。

救命救急科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 26 0.04 35.85 57.69 78.42
K145 穿頭脳室ドレナージ術 等 19 0.00 58.47 73.68 63.37
K386 気管切開術 13 15.15 44.62 53.85 72.46
K164-5 内視鏡下脳内血腫除去術 12 0.50 60.75 50.00 71.92
K6021 PCPS挿入 等 - - - - -

当科は、東京都指定の三次救急医療の救命救急センターとして、特に重症、または、重症化する可能性が高いと判断された患者さんの診療を担っております。重症外傷、痙攣(てんかん)重積状態、重症脳卒中、中枢神経感染症などの重症脳障害の患者さんが、発生現場から多数搬送されます。病態に応じて内科的あるいは外科的治療、高度な呼吸・循環・神経集中治療を行っております。脳卒中診療は、出血性、虚血性を合わせるとさらに多く、なかでも急性脳主幹動脈閉塞や、クモ膜下出血に対しては、専門医が、より侵襲の少ない脳血管内治療も行っています。重症の患者さんは高率に後遺症を遺すため、回復期リハビリ施設への転院調整に努めます。薬物中毒症例の多くは医薬品中毒で、重症の意識障害の方のほか、救急隊の搬送選定基準に則り過量服用した方が対象です。このほか、急性左心不全、重症肺炎、敗血症、多発外傷などの診療を行っています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 等 54 2.13 7.94 0.00 71.76
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの 等 38 4.89 5.00 2.63 33.68
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 24 1.92 4.96 0.00 69.04
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 16 1.88 6.81 0.00 72.25
K513-2 胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術 - - - - -

日本医科大学多摩永山病院呼吸器外科では、胸部疾患全般の外科的治療を行っています。肺癌をはじめ転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、悪性胸膜中皮腫、胸壁腫瘍などの悪性疾患や、自然気胸、肺嚢胞、膿胸、肺感染症(抗酸菌感染、真菌感染、肺膿瘍)などの良性疾患を対象としています。その他、内科的に診断困難な肺病変、肺門・縦隔リンパ節腫大、胸膜肥厚、胸水貯留にたいする診断的外科生検も積極的に行っています。手術数として統計的に多く認められるのは肺癌を中心とした悪性腫瘍ですが、肺癌手術に際してはより一層の低侵襲化が望まれるため当院では胸腔鏡下手術を基本とし、ロボット支援下手術の導入を図っています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

形成外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0021 デブリードマン(100cm2未満) 20 5.05 33.30 10.00 61.75
K0022 デブリードマン(100cm2以上3000cm2未満) 16 2.06 43.38 12.50 61.75
K427 頬骨骨折観血的整復術 14 1.07 3.07 0.00 51.07
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) 等 14 1.00 3.29 0.00 59.21
K016 動脈(皮)弁術 11 4.73 23.91 9.09 74.82

当院は人口14万人を有する多摩市において唯一の形成外科医常勤病院であり、外傷などの緊急性の高いものを含め各形成外科疾患に対して幅広く対応致します。外傷については日曜祝日以外の日中の急患であれば外来診療日に限らず対応します。熱傷、凍傷、凍瘡、転倒や交通外傷に伴う裂創・挫創、顔面骨の骨折、切断指まで救急の外傷を取り扱います。糖尿病合併症である足潰瘍、壊疽などを始めとする難治性潰瘍、術後のなおらない潰瘍、そして褥瘡においても他診療科との連携で診療しております。皮膚・皮下腫瘍、脂肪腫などの軟部腫瘍、また皮膚がんも皮膚科と連携し治療にあたっております。その他、爪疾患、眼瞼下垂症、耳の変形などの先天性疾患、顔面神経麻痺、腋臭症など形成外科が取り扱う疾患についても対応いたします。また、日本医科大学 形成外科はケロイド・肥厚性瘢痕の治療に特に専門性を持っており当院においても同様に治療にあたります。

腎臓内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純な) 等 47 5.13 16.68 6.38 74.11
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) - - - - -
K607-3 上腕動脈表在化法 等 - - - - -
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 等 - - - - -
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 等 - - - - -

腎臓病の進行を止めるためには原因を明らかにすることが重要です。疾患によっては腎生検を行った上で、腎病理専門医と協議のもと治療方針を決定します。生活習慣病を伴う慢性腎臓病では看護師、栄養士、薬剤師などの多職種と連携して加療しています。腎代替療法が必要な際には、腎移植も含めた療法選択に十分な時間をかけ、患者さんに適した治療法を提供します。血液・腹膜透析導入に必要な手術も当科で適切な時期に施行し、透析合併症に対しても対応します。糖尿病・内分泌代謝疾患を専門とする医師も2名体制となり、コントロールが不良な糖尿病患者さんを中心に各種内分泌代謝性疾患の加療を行っております。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

乳腺科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(腋窩部郭清を伴わないもの)


61

1.00 4.54 0.00 67.84
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(腋窩郭清有胸筋切除無) 45 1.11 6.27 0.00 69.42
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術)(腋窩部郭清を伴わないもの) 24 1.00 2.08 0.00 61.79
K4766 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術)(腋窩郭清有胸筋切除有) - - - - -
K4742 乳腺腫瘍摘出術(長径5cm以上) - - - - -

当科では主に乳がんに対する手術や化学療法などの治療を行っています。東京都がん診療拠点病院であり、手術ではセンチネルリンパ節生検や、人口乳房での乳房再建、BRCA遺伝子変異を伴う乳がん患者さんでは予防的乳房切除も行うことができます。高齢者の多い地域ですが、安全に手術を終えられ、平均在院日数が短いことも特徴です。再発や遠隔転移を伴う乳がん患者さんも受け入れており、最新の知識のもと、薬剤師や看護師と一緒に、患者さんにとって適切な治療を行っています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 14 0.16
180010 敗血症 同一 27 0.31
異なる 29 0.33
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 30 0.35
異なる - -

この表における発生率とは、上記のICD10が「最も医療資源を投入した傷病名」として選択され、そのICD10に基づいたDPCコードが付与された症例数を集計したものを全体の症例数で除することで計算された率であり、実際の合併症発生率とは異なっています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であったことを示します。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1079 954 88.42%

肺血栓塞栓症は、主に下肢の深部静脈にできた血栓(深部静脈血栓症)が血流によって運ばれ、肺動脈に閉塞を起こしてしまう重篤な病態です。手術後の安静臥位がそのリスクになると考えられており、これを予防するため適切な対策を行う必要があります。本指標は、「肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症予防ガイドライン」に基づいて弾性ストッキングの着用、間歇的空気圧迫装置の利用、抗凝固薬などの薬物的予防等が行われた肺血栓塞栓症の予防の実施状況を示唆するものです。

血液培養2セット実施率

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1893 1428 75.44%

広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。また、血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
809 730 90.23%

近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌(以下、耐性菌)が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。
抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。

転倒・転落発生率

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数
(分母)
退院患者に発生した
転倒・転落件数

(分子)
転倒・転落発生率
125027 293 0.23%

生活環境を整備しながら転倒や転落の予防に十分注意しています。安全な入院生活を送っていただくために、患者さんの状況に合わせた対策を検討し患者さんとご家族と話し合いながら実施しています。

転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率

退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数
(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の

転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
- - -

生活環境を整備しながら転倒や転落の予防に十分注意しています。安全な入院生活を送っていただくために、患者さんの状況に合わせた対策を検討し患者さんとご家族と話し合いながら実施しています。

「-」(ハイフン)は該当する患者数が10人未満であり、良好な結果である。

手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が

投与開始された手術件数
(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
2053 1997 97.27%

現在、細菌感染を起こしていないが手術後の感染をできるだけ防ぐために、抗生物質をあらかじめ投与することを予防的抗菌薬投与といいます。開胸、開腹を伴う手術等は、手術開始直前に抗菌薬を点滴などで投与することにより、手術後の感染を抑えることが期待されています。

d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率

退院患者の在院日数の総和
もしくは除外条件に
該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)
以上の褥瘡)の
発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
125027 234 0.19%

病気や体力の低下、怪我などで寝たきりの状態になると褥瘡(床ずれ)が出来てしまう場合があります。褥瘡発生の直接的な原因は、圧迫による血流障害です。治療については担当医師・看護師の他に、必要に応じて褥瘡対策チーム(専門の医師・看護師・薬剤師・栄養士)が回診し褥瘡治療・ケアを行います。

65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合

65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
5997 4078 68.00%

医師・看護師・薬剤師・管理栄養士などの多職種で栄養状態をサポートします。一人ひとりの栄養状態を把握し、栄養管理を行うことで効果的な治療を実現できるよう取り組んでいます。

身体的拘束の実施率

退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
125027 15309 12.24%

身体的拘束の実施に際しては、患者さんの権利に配慮した必要最小限の身体的拘束となるようにします。また、身体的拘束によって起こりうる症状を最小限に留めるようにしていきます。

更新履歴

2025年9月30日 病院情報の公表 掲載