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難治性皮膚潰瘍【足壊疽、下腿潰瘍、静脈性潰瘍】

どうして潰瘍や壊疽が治らないのか

<難治性潰瘍の出来かた>

通常の創傷治癒は
➀出血凝固器 ②炎症期 ③増殖期 ④成熟期
を経て治癒します。
内的要因、外的要因など何らかの原因で創傷治癒が遷延、もしくは創傷の拡大を伴い、治療を続けているにもかかわらず、なかなか治癒しない潰瘍を難治性皮膚潰瘍といいます。

かいよう1

難治性皮膚潰瘍の治療では、まず、その創傷治癒を妨げている原因をはっきりさせることが重要です。

原因をどうやって調べるのか

難治性皮膚潰瘍の原因は様々です。
原因としては下記のようなものなどが挙げられ
1)コントロールの悪い糖尿病 2)むくみ 3)血流不全 4)持続的な刺激 5)感染症 6)異物の埋入 7)低栄養 8)その他

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治療では創部の治癒環境を整えると同時に、血液検査、四肢血流測定、レントゲン、CT検査などを行って治癒が遷延する原因を検索します。

<血液検査・創部培養検査>
糖尿病の状態の確認や、全身状態を確認します。また傷から直接培養を取ることで原因となる菌の同定をします。

<皮膚組織灌流圧(SPP)検査>
皮膚レベルの微細な灌流圧を測定することで、治療の見通しや虚血の状態を判断します。

<造影検査>
血管が詰まっている可能性がある場合は、造影剤を用いて血管の走行を確認します。

どんな治療をするのか

<軟膏治療>

主な治療は軟膏治療です。現在皮膚潰瘍の治療に使われる軟膏は多数あり、抗菌作用のあるもの、肉芽・皮膚の盛り上がりを促進するもの、ダメになった組織(壊死組織)を取り除くものなど、傷の状態を見ながら軟膏の種類を変えていきます。

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<創傷被覆材>

それ自体で創部の湿潤環境を維持してくれる働きを持つ素材です。抗菌作用を持つものや、皮膚に対して優しい素材でできているものがあり、処置が簡便で負担も軽減されます。すべての傷に適応があるわけではなく、やや高価なものが多いです。

<原因に対する治療>

糖尿病が傷の治りを遅くしている場合は、まず、厳格な血糖値のコントロールが必要です。内分泌・糖尿病内科の先生と連絡を取りながら治療を行います。
血管が硬い・細い・つまっている場合は、血行を改善することが必要です。循環器内科と連携を取り、細かな検査、治療を行います。
足のむくみが原因の場合は、うっ滞性皮膚炎の状態を改善することが重要です。弾性包帯や弾性ストッキングを用いて足がむくまないように圧迫を継続していただきます。また静脈瘤がむくみの原因となっている場合は、放射線科や血管外科と協力して静脈瘤の治療を行います。

<入院治療>

※手術(植皮・皮弁術など)

他の部位から皮膚組織を採取して潰瘍部に生着させることで、治癒を促進させる手術治療です。皮膚の採取部には別の傷ができ、また難治性潰瘍の場合は生着率があまりよくないため適応は限られます。

※外科的デブリードマン

壊死組織を取り除くことをデブリードマンといいます。軟膏によって取り除くことが難しい場合は、器具を用いて表面を物理的に削ることで壊死組織を取り除く場合もあります。

※周期的自動洗浄機能付き陰圧閉鎖療法(V.A.C-Uluta®)

傷に陰圧刺激を加えることによって、創傷治癒を促進させる装置です。当院でも自動洗浄機能の付いた最新の機器を導入する予定であり、適応を見きわめた上で使用します。

日常生活で気を付けること

かいよう4

難治性皮膚潰瘍の治療では、病院に通うだけではよくならないことが多く、患者さんご本人の生活環境を改善することが非常に大事です。

長距離を歩くことは控える
立ちっぱなしの状態を控える
弾性包帯などをしっかりと付ける
傷をよく洗って正しい処置を行う
禁煙をする

など生活の中で気を付けるべきことが多くあります。難治性潰瘍は様々な原因が複合的に関与しあっている疾患です。そのため、医療者だけではなく、患者さん、周りの方々がチームになって治療を行うことが大切です。かいよう5

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